【決算発表】ツインバード(新潟県燕市)、下期で挽回するも通期は当初計画値に届かず減収減益
株式会社ツインバード(新潟県燕市)は4月12日、2023年2月期決算(連結)を発表した。
売上高は109億3,000万円(前年同期は128億6,900万円)、営業利益は4,000万円(同7億1,900万円)、経常利益は1億4,300万円(同6億1,000万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6,900万円(同4億1,900万円)で減収減益となった。
ツインバードは、新型コロナワクチン接種に伴うワクチン運搬庫の大型案件の需要が一巡、サプライチェーンの脆弱化や原価高騰及び急激な為替変動などの影響で、上期は売上高48億500万円(前年上期70億8,000万円)、営業利益は4憶8,000万円の損失となった。
一方、下期は、販売価格の改定、中型冷蔵庫などの大型新製品の投入および拡販、大幅な原価低減などを実行した結果、売上高61億2,400万円(前年下期57億8,900万円)、営業利益5億2,100万円を計上して、前年同期より増収増益を達成した。
しかしながら、第4四半期連結会計期間において家電製品を含む耐久消費財の需要が低迷したことにより、通期業績は当初計画値に届かず前期より減収減益となった。
2023年2月期決算のセグメントごとの経営成績は以下の通り。
家電製品事業
家電製品事業においては、サプライチェーンの脆弱化や原価高騰および急激な為替変動などの影響で、上期は大きく減収減益となった。下期は販売価格の改定、中型冷蔵庫などの大型新製品の投入および拡販、大幅な原価低減などを実行した結果、損益分岐点を改善するも、通期業績は当初計画値に届かなかった。
この結果、家電製品事業の当連結会計年度における売上高は101億3,700万円(前期106億5,800万円)、セグメント利益は8億2,200万円(前期8億4,700万円)となり、当第2四半期連結累計期間におけるセグメント損失7億9,000万円から黒字転換を実現した。
なお、家電製品事業については、年末年始商戦や新生活商戦における販売需要が最も多くなるため業績に季節的変動があり、売上高および利益は第4四半期連結会計期間に集中する傾向がある。
FPSC事業
FPSC事業については、新型コロナワクチン接種に伴う大型案件の需要が一巡し、前期より大きく減収減益となった。ワクチン運搬庫のリフレッシュサービスなど需要のすそ野が広がり、コロナ禍前(2019年度)と比較して売上増加傾向にあるものの、減益影響のカバーには至っていない。
一方、新型コロナウイルスワクチンの4回目接種に向けて、前期に引き続きワクチン運搬庫のメンテナンス(リフレッシュサービス)を3,000台(総累計約9,000台)受注し、昨年12月までに出荷を完了している。
この結果、FPSC事業の当連結会計年度における売上高は7億9,300万円(前期22億1,100万円)、セグメント利益は2億500万円(前期9億600万円)となった。