【新たな観光コンテンツ】新潟市「にしかんエリア」に新たな醸造文化発信拠点「KULABO」、4月29日グランドオープン【動画あり】
高野酒造(新潟市)がオープンファクトリーと地域産品を取り扱うショップを併設した、新たな醸造文化の拠点「KULABO」を4月29日にオープンする。「KULABO」のネーミングは「蔵(KULA)」「Laboratory(研究所)」「COLABO(コラボ)」を合わせた造語から。
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にしかんエリアの醸造文化発信拠点として誕生した「KULABO」は高野酒造の敷地内に
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お酒だけでなく、新潟の物産を幅広くそろえたショップ
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高野酒造の商品だけでなく、他の蔵の酒も豊富に取りそろえる
新潟市西部から弥彦村までを含む「にしかんエリア」は日本酒蔵8軒、ワイナリー6軒、クラフトビールブルワリー2軒を擁する集積地で、古くから醸造文化が栄えた地でもある。
周囲には弥彦神社や岩室温泉など既存観光地にも恵まれ、ここに醸造のコンテンツが加わることで新たな周遊ルートも開発される可能性が広がる。高野酒造・高野英之社長が「弊社だけで盛り上がるのではなく、他のメーカーさんの力も借りながら、エリア全体をアピールすることが必要」と話すように、ショップには高野酒造の日本酒だけでなく、他の酒蔵の酒やワイン、クラフトビールなども置かれており、その場で呑める「角打ちコーナー」も用意されている。また酒に合うおつまみなども豊富に揃っているが、これらは全て新潟県の産品。
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オープンファクトリーでは充填、ラベル貼りなどの工程が見学できる
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明治32年に建てられた貯蔵蔵は古き良き醸造文化の香り漂う
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「若い世代に日本酒に親しんでもらうには、それこそ『飲まない人』にも訴求できないと難しい」と高野社長。背景のタンクは戦前から使用されているが今も現役
「現在、日本酒はほぼ40代より上の世代でしか消費されていないのが実情。それどころか若い人たちは酒類全般に距離を置いている。若い世代にアピールすることを考えたとき、酒そのものを前に出すだけでは難しい。その酒がどのようにつくられるか、どんな場所でつくられているか、そういったバックストーリも含めて知ってもらう必要がある」(高野社長)
ショップ内の窓から見えるオープンファクトリーでは瓶詰、ラベル貼りなどの工程を間近で見られるほか、明治32年に建てられた貯蔵蔵、昭和10年に設えられ今も現役で使用されているタンクなどが見学できる。
施設の名前のとおり、ここ「にしかんエリア」の醸造文化情報発信拠点となって地元の観光に新たなチャンネルを創出することが期待される。
【過去の記事】
高野酒造(新潟市西区)が、新潟市に新型コロナ対策のためのアルコール500本を贈呈(2020年5月28日)