【新店舗】ビルボードプレイス(新潟市中央区)に中川政七商店が県内初出店

中川政七商店新潟ビルボードプレイス店。フロントには母の日にぴったりのアイテムが並ぶ。

4月21日(金)、万代シテイビルボードプレイス(新潟市中央区)2階に、生活雑貨ブランド「中川政七商店」がオープンした。

全国展開する中川政七商店において今回の直営店出店は58店舗目、新潟県内では初となる。オープン初日は開店と同時に行列ができるなど、幸先の良いスタートとなった。

店頭に並ぶのは、全国約800の作り手と同社が協業して生まれた暮らしの道具を中心に、日本全国で受け継がれてきた職人の技や想い、知恵が息づく品々約2,500点。衣食住全般に渡り、職人やものづくり企業と開発したオリジナル商品を多数展開している。

中川政七商店を展開する株式会社中川政七商店(所在地:奈良県奈良市)は、創業1716年という300年以上の歴史がある老舗企業であり、代表的な商品の一つが奈良の工芸、かや織の生地を活かしたふきん「花ふきん」だ。

発売から25年以上愛され、ロングセラーとなっている「花ふきん」

奈良で創業した企業らしく、鹿がモチーフのアイテムも。

新潟への直営店出店は今回が初となるが、これまで工芸メーカーの経営再生事業やブランディング講座などを通じて三条市を中心に新潟とはゆかりが深く、店頭には株式会社タダフサ(三条市)、有限会社サイフク(五泉市)、下村企販株式会社(燕市)など、新潟の企業の製品も多数取り扱われている。

五泉市のニットメーカー・サイフクのポンチョブランド「mino」。

燕三条のメーカーと中川政七商店がタッグを組んで大人気の、カレーのためのスプーン。

57坪の店内は、食品、インテリア、衣類、キッチンなど、ジャンル別に緩やかにゾーニングされている。キッチンを模したディスプレイコーナーが一際目を引くが、こういった商品の提案手法は同店では初の試みとのこと。

キッチン仕様のディスプレイのほか、展示用の什器も同店初採用のものが多い

これまで、中川政七商店は首都圏を中心とした出店が多く、地方出店はまだ数が少ない。新潟店のオープンは昨年6月にビルボードプレイスで期間限定ショップを展開し、その時の反響の大きさが今回の出店の一因となっているとのこと。

「店舗がないエリアでは、私たちをご存知いただいている方も少ないです。昨年の期間限定ショップを通して、ブランド認知や商品に対するお客様の反応を伺ったのですが、非常に好評であったこと、また新潟は商品開発などで関わりがあるパートナー企業が多く、応援してくれる声も出店の後押しになりました」(株式会社中川政七商店 広報・PRプランナー佐藤菜摘さん)

新潟店オープンに合わせて店内では「新潟のものづくり展」を開催(4月21日~5月9日)。

中川政七商店の特徴の一つが、スタッフが全国のものづくりの現場に実際に足を運び知見を深めるなど、商品への知識や想いの深さにある。佐藤さんも「工芸は人の手が関わっているからこそ、人に話したくなる物語がたくさんあります。幅広い年齢層のお客様にとって、新潟ならびに日本のものづくりがこんなに面白いんだという気づきの入り口になれたらと思っています。また、日本の工芸にはたくさんの魅力があって、それを一生懸命残していこうとしている企業があることを知っていただけたら嬉しいですね」と、買い物を越えた“日本の工芸に触れる体験”の側面を紹介。

気になった商品について尋ねてみたり、「こんなシーンにオススメのものは?」と相談してみるなど、商品が持つさまざまなストーリーも味わいながら、買い物と日本の工芸を楽しんでみてはいかがだろう。

57.5坪の店内は地域の個性が光るアイテムがずらり。広報佐藤さんのオススメは益子の郷土料理・ビルマ汁。なぜ益子なのにビルマなのかは、スタッフに聞いてみよう。

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