【決算】ブルボン(新潟県柏崎市)、菓子品目好調で増収も原材料価格の上昇響き大幅減益
株式会社ブルボン(柏崎市)は4月28日、2023年3月期の決算(連結)を発表した。売上高は973億8,300万円(対前年同期増減率3.1%増)、営業利益△16億1,300万円(同△60.8%)、経常利益18億3,800万円(同△61.3%)、親会社に帰属する四半期純利益は10億9600万円(同△67.5%)となった。
値ごろ感の高いファミリーサイズ商品群で消費支持を獲得したほか、チョコレート品目、キャンデー品目なども順調に推移したことから売上高は前期を上回った。
一方、利益面では生産性の向上と原料の大量調達による調達コスト低減や省力化設備の導入によるエネルギーコスト削減などに取り組み、一部商品の価格改定や規格変更等の収益性改善を実施したものの、原材料価格などの上昇分を吸収するまでには至らず、営業利益、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は前期を大きく下回った。
営業品目別の概況については以下の通り。
菓子
菓子の合計売上高は、931億9,300万円(対前期比103.6%)となった。
ビスケット品目を中心として、豆菓子、キャンデー、デザート、米菓、スナック、チョコレートなどの品目を展開。 菓子全体では、ファミリーサイズ商品群も順調に推移したことから、前期を上回った。
飲料・食品・冷菓・その他
飲料・食品・冷菓・その他の合計売上高は、41億9,000万円(対前期比93.9%)となった。
飲料品目は、「牛乳でおいしくまろやかなココアボトル缶280」の取り扱いが拡大したことに加え、同社初のスープ缶飲料「牛乳でおいしくスープなシチュー缶185」を発売し、「牛乳でおいしく」シリーズが順調に推移した。
食品品目は「かんたんクッキング」シリーズに、「のせて焼くメロンパンシート」「のせて焼くフレンチトースト風シート」を発売し好評を博したほか、機能性食品群で中鎖脂肪酸油(MCT)を配合した「MCTプラス」シリーズに、「MCTプラスソフトクッキーミルク」を発売しこちらも好評。
冷菓品目は、独自開発した凍らせても柔らかいグミをモナカアイスと組み合わせた「グミーツ」を発売し、シリーズ商品の期間限定展開とあわせて商品認知の向上を図った。また既存の「ルマンドアイス」「ロアンヌアイス」においても、季節商品の発売によるブランド認知向上にも取り組んだ。
飲料・食品・冷菓全体では、競争激化や需要が落ち着いた品目があったことから、前期を下回った。
その他では、通信販売事業は、季節、催事に合わせた商品展開やECチャネル限定の企画展開を実施し、リピーターの増加と販路拡大に取り組んだ。
自動販売機事業は、新規開拓によるプチモールの設置台数の増加と既設自販機の収益性改善や効率化を図り、多様な商品を取り扱う対面接触を避けた食品販売ツールとしての環境整備を図った。
酒類販売事業は、ナショナルブランド商品群で季節に合わせた限定醸造商品を展開したことに加え、行動制限の緩和から飲食店ルート向け商品や土産用受託商品の需要が回復したことにより、順調に推移した。
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