「絶対に止める、送金させたくない」新潟西警察署で詐欺被害を未然に防いだ郵便局と局員に署長から感謝状が贈呈、韓国人俳優を名乗る者から要求

(左から)新潟西警察署の桑山朗署長、大野町郵便局の植村慶直課長代理、遠藤貢規課長、渡辺康則部長

新潟西警察署は5月10日、詐欺被害を未然に防止した郵便局と局員に対し、署長感謝状を贈呈した。

感謝状を受け取ったのは、大野町郵便局の遠藤貢規課長、植村慶直課長代理、渡辺康則部長の3人。

4月20日に新潟市在住の50歳代女性が大野町郵便局のATMコーナーを訪れ、支店番号などATMについての問い合わせを受け、遠藤課長と植村課長代理が対応したところ、「韓国人俳優を名乗る者から撮影機材を壊し、お金が必要だと言われ振り込みをしたい」という旨の話を女性が話していたため、2人は詐欺を疑った。

その後、対応した遠藤課長と植村課長代理は女性を説得するとともに警察に通報するなどして、詐欺被害を未然に防止した。

感謝状贈呈の様子

表彰を受けた植村課長代理は、「(女性が怪しい口座に振り込もうとしている姿を見て)絶対に止める、送金はさせたくないと思った。送ったら、もう(金銭は)帰ってこないだろうと思ったので。それだけ、必死だった」と当時の心境を語った。

一方、遠藤課長は、「普段から、特に携帯電話を操作しながらATMを操作しているお客様がいないか注意している。今回はお客様からのお問い合わせがあって話を伺ううちに違和感を感じた」と話した。

大野町郵便局の代表として出席し、表彰状を受け取った渡辺部長は、「警察署から頂いたポスターやチラシなどを配布して、お客様に『こういうことが起こっている』という事を意識してもらうように取り組んでいく」と今後、同局での詐欺に対する取り組みについて語った。

新潟西警察署の桑山朗署長は、「今回のように電話でATMの操作を指示してくるような手口は100%詐欺だ。一般的な金融機関や行政機関は、そんなことは絶対にしないので、もしそういう状況に遭遇したら指示には従わず、親族や金融機関、我々警察にすぐに相談してほしい。今回のように声を掛けてくれる人が増えれば、被害を最終的に防げることになっていくと思う」と詐欺に対する注意を呼びかけた。

贈呈式後の対談では、当時の心境が語られ、新潟西署の署長からは感謝の言葉が贈られた

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