株式会社コロナ(新潟県三条市)の2023年3月期決算(連結)を発表、住宅設備機器など好調で増収

株式会社コロナ 本社

株式会社コロナ(新潟県三条市)は10日、2023年3月期の連結決算を公表した。売上高794億5000万円(前年同期比8.9%増)、営業利益は12億0,500万円(同835.7%増)、経常利益は18億0,200万円(同129.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は12億4,000万円(同57.2%増)と、大幅に増収増益の決算となった。

住宅関連機器業界においては、原材料価格の高騰や世界的な電子部品類等の不足などの影響が続く中、新設住宅着工戸数は前年並みで推移している。

このような状況の中、コロナでは持続可能な社会の実現に向けた「2026ビジョン」を策定し、第9次中期経営計画のもと、3つの基本戦略「ヒートポンプ/電化事業の拡大」「『楽』から『楽しい』への事業領域拡大」「業務合理化による高コスト体質からの脱却」の取り組みを開始。「ヒートポンプ/電化事業の拡大」においては、大手ガス機器メーカーに家庭用給湯・暖房システム用のヒートポンプユニットを供給するなど、ヒートポンプ商品の拡大に注力した。

また「『楽』から『楽しい』への事業領域拡大」においては、ポータブル電源でも使用できる石油ファンヒーターや「SLばんえつ物語」モデルのポータブル石油ストーブの販売などのほか、暮らしの楽しみや可能性を“外へ広げる”という意味を込めた新ブランド「OUTFIELD(アウトフィールド)」を立ち上げるなど、事業領域の拡大を意識した取り組みとなった。

製品の種類別売上高の概況は、以下のとおり。

 

暖房機器

暖房機器の売上高は、275億3,200万円(前期比9.6%増)となった。石油ファンヒーターや寒冷地向け石油暖房機、ポータブル石油ストーブなどは、柔軟な生産・供給活動に努めたほか、12月中旬からの寒波到来、大雪や停電発生による防災意識の高まり、電気代高騰等を受けて低消費電力の石油暖房機が注目されたことも販売の後押しとなり、暖房機器全体は前期を上回った。

 

空調・家電機器

空調・家電機器の売り上げは、140億1,200万円(前期比9.6%減)となった。 ルームエアコン及び冷風機は、需要期の天候不順やメーカー間の販売競争の激化などもあり、前期を下回った。また除湿機は衣類乾燥機能を強化した大型タイプなどの販売活動を進めたが、需要期の天候不順もあり前期を下回った。その結果、空調・家電機器全体は前期を下回った。

 

住宅設備機器

住宅設備機器の売上高は、369億9,300万円(前期比17.2%増)となった。主力商品であるエコキュートや石油給湯機は、安定供給に努める中で、石油給湯機は高効率・高付加価値機種の拡販、エコキュートは買い替え需要の拡大等により販売が好調に推移。また、電気温水器やヒートポンプ式冷温水システムの販売が好調に推移したこともあり、住宅設備機器全体は前期を上回った。

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