G7新潟財務大臣・中央銀行総裁会議が開幕、鈴木財務大臣「G7の結束をより一層強固なものにしたい」

主要7か国(G7)新潟財務大臣・中央銀行総裁会議が5月11日から13日にかけ、新潟市で開催される。世界経済に関する認識の共有や、アメリカにおける銀行破綻を受けての金融システムの環境変化、またロシアへの制裁などの議論が行われる。鈴木俊一財務大臣は「今回の会議で、G7の結束、これをより一層強固なものにしたい。これまでの議論も踏まえて具体的な成果を取りまとめ、それを広島のサミットに繋げていきたい」と話した。

今回の新潟会議では、フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダの主要7か国の財務大臣と中央銀行総裁に加え、欧州委員会(EC)委員や欧州中央銀行(ECB)総裁、国際通貨基金(IMF)専務理事などの国際機関も参加する。

初日の11日は、ウクライナ情勢について議論を予定。これまでの財政支援などの成果を確認しつつ、開発金融機関の連携強化や、周辺国支援も議論する。加えて、ロシア制裁の迂回対策も議論を進める。なお、最初のイベントとして、コーポレート・ガバナンスに関するセミナーをOECDと日本とで共催する。

2日目には、アメリカでの銀行破綻を受け、SNSやインターネットバンキングの発達などの環境変化も踏まえた金融システムの強化に向けた議論を行う予定。

このほか、ワーキングディナーやランチセミナーにて、世界経済とマクロ経済政策に関する議論や、スティグ・リッツ氏を招聘しての経済政策のあり方についての議論を行うほか、気候変動、国際保険、国際課税などの分野に触れるという。また、G7外のパートナー国との対話の場も設けられる。

囲み取材の様子

11日午後、囲み取材に応えた鈴木大臣は「これまでの議論も踏まえまして具体的な成果を取りまとめ、それを広島のサミットに繋げていきたい。今回の会議で、G7の結束をより一層強固なものにするとともに、世界経済の難局を乗り切るための国際協調を加速させていきたい」と話す。

なお、今回の会議では各国の個別の課題までは深く踏み込まず世界経済全体の話題が中心となる。「全体的な金融不安がある。今までの規制の分野などへの教訓を洗い出して共有するのが重要」という。

また、会期中には花火が市内で打ち上げられる。長岡花火で打ち上げられる、戦没者への慰霊を込めた「白菊」などが打ち上げられる予定だ。

これについて鈴木大臣は「足元でウクライナに対する侵略があり、世界経済と日本国民の家庭が大打撃を受け、まさに今こそ平和の重要性というのが認識をされるようになっている。『白菊』という花火がまさに平和の象徴としてあると聞いている。新潟の文化の一つである花火で、我々の平和に対する思いの一端を示すすることができる」と話した。

鈴木俊一財務大臣

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