【決算発表】雪国まいたけ(新潟県南魚沼市)、茸事業の苦戦が響き減収減益
株式会社雪国まいたけ(新潟県南魚沼市)は11日、2023年3月期決算(連結)を発表した。
収益422億400万円(対前年同期比10.4%減)、営業利益21億9,100万円(同56.0%減)、税引前利益17億9,400万円(同60.7%減)、当期利益11億8,200万円(同60.5%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益11億8,100万円(同60.5%減)、当期包括利益合計額11億2,500万円(同62.0%減)となった。
セグメント別の業績は以下の通り。
茸事業
まいたけ
まいたけの魅力をより広く消費者に知ってもらうため、関東・関西エリアを中心に「あなたの一番そばに。」シリーズとしてテレビCMを放映した。また、他食品メーカーとの共同企画による食べ方提案やSNSを活用したレシピ紹介などを実施した。販売量は前年とほぼ同様となったが、競合他社の増産もあり販売単価は前年を下回った。
この結果、まいたけ事業の売上収益は179億1,900万円(前連結会計年度比4.3%減)となった。
エリンギ
生産品質の向上により安定した供給を維持し、簡便性の高いピロー製品の導入や、エリンギ水煮を使用した中食メニュー提案などを実施した。販売量はやや前年を下回ったが、販売単価は前年とほぼ同様の推移となった。この結果、エリンギ事業の売上収益は31億2,700万円(同1.1%減)となった。
ぶなしめじ
青果市況と市場の動向を注視しながら、需給バランスに応じて1株製品と2株製品といった量目が異なる製品を活用した柔軟な製品投入を実施した。販売量は前年をやや下回ったが、販売単価は前年をやや上回った。
この結果、ぶなしめじ事業の売上収益は60億9,700万円(同3.6%減)となった。
その他の茸
「その他の茸」事業は、主にマッシュルーム事業と、瑞穂農林株式会社にて生産販売している本しめじとはたけしめじにて構成されている。
マッシュルームは、一時的に生産が不安定になったことにより市場の旺盛な需要に応えることができなかったため、前年に比べ販売は低調に推移した。
この結果、その他の茸事業の売上収益は35億400万円(同7.8%減)となった。
その他
その他の売上収益は、主に健康食品の販売および瑞穂農林株式会社が取り扱う培地活性剤によるもの。当連結会計年度においては、健康食品は前年に比べ堅調に推移したが、培地活性剤の製造および販売量が減少した。
この結果、その他の売上収益は3億6,700万円(同13.2%減)となった。
今後の見通し
雪国まいたけグループは、2024年3月期については、調達コストなどの高止まりは一定程度続き、厳しい外部環境に大きな変化はなく、原価増による利益圧迫は一定程度継続すると見込んでいる。
2024年3月期の連結業績については、収益423億8,900万円(当連結会計年度比0.4%増)、営業利益6億7,300万円(同69.3%減)、税引前利益2億2,800万円(同87.3%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益1億2,100万円(同89.7%減)と予想している。