【村上新聞】村上市長選に斎藤寿明氏が3度目の起意「政治は言葉」〜徒歩だからこそ見えた課題を解消したい
政治は自分が得するためにやってはいけない
任期満了にともなって行われる村上市長選挙(来月4日告示、同11日投開票)に、元山北町議の斎藤寿明氏(75)が起意を表明した。
村上新聞社の取材に対して、斎藤氏は魏の初代皇帝・曹丕が「典論」に記した「文章は経国の大業 不朽の盛事なり」という一文を引き合いに出しながら「“政治は言葉”。言葉や文章は国や政治を成す大切なもの」とする。政治は力と技術のみでできるほど簡単なものではなく、徳を持って行わなければ信頼を得られない、と掲げる。
具体的な政策展望については「災害に対する平時からの対策」「市職員への権限委譲し、その責任を負い、職員に意欲的になることを促す」「JR村上駅前をコンサートホールや美術館、大学誘致などで開発する」「滝の前と対岸を結ぶ観光道路整備」などを掲げる。
孤立無援、365日徒歩で市内を歩き、地域と人の営みを見続け20年が経過。「また歩いてきましたね」と声を掛ける人も増えたという。始発列車が出るころから1日20〜30㌔㍍歩き続けているため、スニーカーは2カ月ほどで使えないほどに。両足の親指は極度の外反母趾状に変形しているが「歩くスピードで見ないとわからないことがある」。
空き家、災害現場、道路など、自身の足で歩いて見て、感じた課題解消へ、また、「政治は自分が得するためにやってはいけない」と、3度目の市長選へ立つ。
【斎藤氏略歴】無所属。旧山北町議会議員1期。1市2町2村による合併後の2008年に村上市議選挙、2012年、15年に村上市長選挙へ出馬したが、いずれも落選。村上高校、早稲田大卒。
村上新聞2023年5月20日号掲載予定