飲食店運営OT企画(旧商号:株式会社やすね 新潟県上越市)が破産開始決定、負債総額は約9億円

株式会社東京商工リサーチ新潟支店によると、株式会社OT企画(旧商号:株式会社やすね 新潟県上越市、登記上は千葉県東金市、設立1962年6月13日、安田浩社長)は4月26日付で千葉地裁八日市場支部に破産を申請し、同日付で破産開始決定を受けた。破産管財人には宮本勇人弁護士(弁護士法人リバーシティ法律事務所、千葉県市川市)が選任された。負債総額は債権者20人に対し、約9億円。

OT企画は1894年に碁会所兼書画骨董商を目的とし、新潟県高田市(1971年4月市町村合併により上越市へ住居表示変更)にて創業。1962年6月にやすねとして法人化し、日本料理店の営業を開始した。老舗料亭として上越地区での知名度は高く、地元企業の宴会などにも多く使用され、一般個人の結婚披露宴にも対応するなどして、ピーク時の1996年5月期の売上高は19億4,537万円を計上していた。

その後は、居酒屋2店舗の出店に加え、2011年4月には学校給食の受託業務を開始して業容拡大を図ったが、同業他社との競合激化や構造的な市場縮小を背景とし、主力事業であった婚礼や宴会需要が急減。新型コロナウイルスの影響もあり、2020年3月に老舗料亭「やすね」の運営を休業し同事業から撤退した。

以降、居酒屋と学校給食の受託業務に特化したものの、2021年5月期の売上高は1億7,000万円にまで減少。2022年1月にOT企画へ商号変更を行い、事業の合理化から収益改善に努めてきたものの、昨今の物価高やエネルギー関連コストの増加等が圧迫材料となり、既往の累積欠損によって資金繰りも限界に達したことで、今回の措置となった。なお、商業登記簿は登記手続中のため、資本金額は未確認。

新潟県内における新型コロナウイルス関連破たんは88件目となる。

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