【NIIKEIキシャメシ】5月15日 記者、風天の辛肉まぜそばを喰らって再び目に炎を宿す
かつて「地上最強の生物」と呼ばれた格闘家、範馬勇次郎氏はこう言った。
「強くなりたくば、喰らえ」
先週開催されたG7新潟2023の取材に、NIIKEI編集部は文字通り心血を注いだ。記者も、3日間の会期を完走し消耗は激しかった。平時とは違う緊張感もあったのだろう。昨日の日曜日も大して休めず、本日月曜日の朝に、あまりに身体が重くて、玄関で膝からガクっとイキそうになった。疲れが取れていない・・・
これはもう「喰らう」しかあるまい。
疲労が蓄積している時は胃も弱っている。本来ならお粥など、胃にやさしい食事が良いに決まっている。だが、断る。敢えてワンパクすることで体内の「漢(おとこ)スイッチ」を押して”呼び覚ましてやる”のが、記者のやり方だ。
「喰らい」に来たのは、新潟市江南区の”行列ができる店”で知られる「麺者・風天」。ここの「辛肉まぜそば」(850円税込)がとにかく人気。今日は時間をずらし14時に訪店。それでも店内は8割がた埋まっていた。カウンター席に陣取り「辛肉まぜそば」(大盛は10円増し、特盛は20円増し)の食券を出したところで店内を見回してみる。壁にバナナマン日村のサイン。例の人気番組で紹介されたようだ。そして別注のトッピングリストには、チーズ、明太子、メンマ・・・と豊富に用意されている中で記者が選んだのは「大盛りパクチー」。
ややあって着丼。おほ!見た目にも魅惑的なビジュアル。自家製の太麺にたっぷりの辛肉、ネギとニラ、きざみ海苔、白ゴマ、ぼちゃっと卵黄。そしてガサっと盛られたパクチー!
別の容器にニンニクのみじん切りが添えられている。夕方の取材は後日になり、午後からは目の前の原稿と格闘、会議はリモート・・・うーん、ニンニク行ってまえ!
丼の中を思い切りまぜまぜして喰らう、喰らう。太麵とラー油が効いた醤油ダレ、そこに辛肉のハーモニーが抜群。ちょうどよい辛味。この絶妙なバランスの中に投じられるニンニクと山盛りパクチーが、予定調和を崩して刺激爆発。ガツンと来るウマさ。まるで体内のボイラーに石炭がくべられたように、芯が熱を帯びてくる。
あっという間に麺を完食、しかしクライマックスはこれから。まぜそばの醍醐味は「追いメシ」にあり。ここ風天の追いメシはただの白飯ではなくおかかの載った「猫まんま」だ。
すかさず丼に投入。追いメシ用に少し残しておいたタレと辛肉、パクチーと混ぜ合わせる。もうね、ヤバい、これ悪魔的だ。美味しさのカオス、もうなんだかわからない美味しさ。
帰り際、疲れ切っていた胃が記者を怒鳴りつける「お前、何してくれてんねん。こっちはクタクタなんじゃ」。だけど見てごらんよ、刺激メシのおかげで記者の目には再び炎が宿っているぢゃないか。
(編集部・I)
「麺者 風天 亀田店」
新潟市江南区旭2丁目2-2-1
営業時間 11時~21時 不定休