【本決算】北陸瓦斯(北陸ガス、新潟市中央区)、売上高は増収も営業利益は減益、原料費の上昇が響く
北陸瓦斯株式会社(北陸ガス、新潟市中央区)は5月15日、2023年3月期連結決算を発表した。
売上高696億3,400万円(前年同期比33.0%増)、営業利益2億8,300万円(同73.8%減)、経常利益6億8,700万円(同48.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益4億2,000万円(同56.0%)となった。
売上高は、前年の春先および冬場の気温が高く推移したことによる給湯・空調用需要の減少があったものの、原料費調整に伴いガス料金単価の引き上げがあったことから増収した。
一方で、営業費用については、経営全般にわたり経費の削減に努めたものの、LNG価格の上昇に伴う原料費の増加があったことから減収となった。
セグメント別は以下の通り。
都市ガス
ガス販売量につきましては、前年の春先および冬場の気温影響により給湯・空調用需要が減少したことに加え、業務用の顧客の設備稼働が減少したことにより、前年同期比6.8%減の4億2,427万4,000立方メートルとなった。
都市ガス事業(付随する受注工事および器具販売を含む)の売上高は、原料費調整に伴うガス料金単価の引き上げにより同34.7%増の656億9,300万円となった。
一方、LNG価格の上昇に伴い原料費が増加したことからセグメント損失は4,900万円(前期はセグメント利益7億3,700万円)となった。
なお、ガス販売量は1㎥当たり45メガジュール換算で表示している。
LPG
LPG事業の売上高はLPG販売量の減少があったものの、原料費調整などに伴う販売単価の引き上げにより同10.4%増の24億5,200万円、セグメント利益は同12.0%減の5,800万円となった。
ガス設備の保全・設計施工
ガス設備の保全・設計施工事業の売上高は同4.4%減の11億7,100万円、セグメント利益は同37.6%減の4,900万円となった。
住宅設備機器の販売施工
住宅設備機器の販売施工事業の売上高は空調物件の獲得により同21.0%増の19億4,800万円、セグメント利益は同47.5%増の1億3,500万円となった。
土木・管工事
土木・管工事事業の売上高は前期比2.3%減の26億5,200万円、セグメント利益は前期比27.0%減の6,200万円となった。
太陽光発電
太陽光発電事業の売上高は前期比3.5%減の6,900万円、セグメント利益は前期比3.2%減の6,300万円となった。
今後の見通し
北陸ガスは次期連結会計年度の売上高について、平年気温ベースでの想定によりガス販売量の増加を見込むものの、原料費調整に伴うガス料金単価の引き下げおよび器具販売収益の減少などにより、同0.5%減の693億円となる見通しだという。
営業利益については 、ガス販売量の増加に加えてLNG価格の下落に伴う原料費の減少もあり、同107.8%増の5億9,000万円、経常利益は同19.2%増の8億2,000万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同23.8%増の5億2,000万円となると見通している。