【第1クォーター】スノーピーク(新潟県三条市)の第1四半期決算(連結)は減収益も通期は大幅増収益予想
株式会社スノーピーク(新潟県三条市)は15日、2023年12月期第1四半期決算(連結)を発表した。
売上高64億7,900万円(前年同期比8.5%減)、営業利益2億5,700万円(前年同期比72.5%減)、経常利益3億2,800万円(前年同期比66.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益2億4,500万円(前年同期比61.7%減)と減収益となった。
国内での事業では、直営店においては、値上げ後も引き続き来店客数が増加しており、売上も堅調に推移した。さらに、卸売においても、同社スタッフが常駐しているインストア形態では、接客などが功を奏し、売上は前年同月比を上回った。一方、卸売の中のディーラー卸では、昨年来の他社ブランドでの在庫過多の状況が改善していないことから、同社商品の納入が進まず、売上は前年同月比を下回る状況が続いた。
海外での事業については、新型コロナウイルスの落ち着きによる多様なレジャー需要の増加、インフレを起因とする景気悪化懸念などの影響を受けている地域もある一方で、好調な地域もあるなど、状況は地域によって異なっている。
韓国については、キャンプ需要全体は、底堅さは見られるもののコロナ禍の状態からは落ち着きも見られる。そのような市場環境において、同社はアパレルを中心に売上を伸ばし、好調に推移。台湾についても、キャンプ需要全体は韓国同様の状態であること、また、前年の実績が高いことから、売上はほぼ横ばいとなった。昨年合弁会社を設立した中国については、韓国からのECアカウント移管や、卸売先との契約に時間がかかっているものの、今後急拡大する市場と認識しており、合弁会社と連携を取りながら準備を進めていく方針。
米国については、直販チャネルや自社ECは好調であり、ブランド認知は進んでいるものの、金融機関破綻に起因する景気後退懸念や、インフレ進行などの影響を受け、卸売では在庫調整が続いている結果、売上は前年対比減少している。しかし、米国のアウトドア市場は巨大であることから、卸売先の新規開拓など販路を広げていく施策を進めている。英国については、米国同様、インフレ等の影響による景気後退懸念などの影響を受けているが、販路拡大を企図し、EU圏内での新規取引先の拡大を進めている。
通期見通しは、売上高360億円(前年同期比17.0%増)、営業利益50億円(36.1%増)、経常利益49億3,000万円(36.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益28億4,900万円(46.4%増)と増収益を見込んでいる。