新潟県佐渡市、離島のDX推進に向けてギグワークプラットフォーム「さどマッチボックス」を開設
新潟県佐渡市は離島におけるDX推進と柔軟な就労環境の普及を図るため、6月1日からギグワークプラットフォーム「さどマッチボックス」を開始する。このプラットフォームは、株式会社Matchbox Technologies(新潟市中央区)が提供するサービスで、佐渡市内の求人を全国から閲覧・応募できるようにするものだ。
ギグワークとは、インターネットを通じて、単発で仕事を請け負う働き方のことで、背景には自分の都合の良い時間に働きたいというニーズが高まっていることがある。佐渡市では、少子高齢化や人口減少などにより、市内において働き手が不足しており、人材確保は急務の課題となっている。そこで、「さどマッチボックス」を通じて、子育て・介護中の方や、シルバー世代、学生など、多様な方が時間にとらわれず1日単位や数時間単位で働くことができる仕組みを提供する。
「さどマッチボックス」では、宿泊・飲食などのサービス関連企業に加え、農業関連企業や建設関連企業など、佐渡島のエコシステム全体の求人を掲載する。利用企業はサイトおよびアプリケーション上に簡単に求人を出すことができ、働き手はサイトやアプリケーション上から好きな仕事を選ぶことができる。スマートフォン1つで仕事探しから、応募、出勤、給与申請まで完結でき、働いた翌日には給料が支払われる仕組みとなっている。
また、「さどマッチボックス」と連動したセルフソーシングプラットフォームも展開する。セルフソーシングとは、企業が自社のデータベースに登録した人材に限定されたシフトを共有することで、継続した雇用を可能にする仕組みだ。企業は「さどマッチボックス」などを通じて知り合った人材の中で特にニーズが合致した人材を登録することで、より信頼性の高い人材に簡単にシフトを共有することができる。
この事業には既に21社の掲載が見込まれている。宿泊・飲食などのサービス関連企業に加え、農業関連企業や建設関連企業が参加しており、佐渡島全体の労働力確保の取り組みの1つとして期待されている。
マッチボックステクノロジーズは同様の仕組みを2022年7月より新潟県湯沢町に提供しており、800名以上の人材が登録している。新潟県内自治体への導入は、今回の佐渡市が2例目となる。