【独自】新潟県の伝統工芸品「三角だるま」にファッションセンスを注ぎ込む 新潟県妙高市在住の飯吉和彦さん

上越市歴史博物館(新潟県上越市)1階のミュージアムショップ

新潟県妙高市在住の飯吉和彦さんは、商品企画などを手がけるニイガタスーベニアクラブ(新潟県妙高市)の代表を務める。現在、上越市歴史博物館(新潟県上越市)1階にミュージアムショップを展開している。

2020年10月に上越市の販売店などの業者向けに試作品サンプルを展示するために展示スペースを数日間借りるところから始まり、上越市歴史博物館の館長などに商品を気に入ってもらったことで、本格的にミュージアムショップの展開をスタートすることになった。

ミュージアムショップの主力商品である新潟県の伝統工芸品「三角だるま」は、観光客や意外と地元の人も購入していくという。落ち着いた色味など、伝統工芸品に今までなかったデザインが飯吉さんの特徴だ。手ぬぐいも通常はイラスト調の図柄が多いが、ソリッドなデザイン(無地・単色のシンプルなファッション)を意識して、今までなかった商品を提案している。

そこに通底しているのは、ズバリ飯吉さんの新潟市での10数年のファッション販売とバイヤーの経験だ。

ニイガタスーベニアクラブ(新潟県妙高市)代表の飯吉和彦さん

「ずっと洋服屋で仕入れと販売をやっていたので、その仕入れ側の目線で『このデザイン、もうちょっとシンプルだったら提案しやすいな』とか、『カラーリングやパッケージをプラッシュアップすれば、もっと沢山の人に届けられるのでは』という洋服屋時代の感覚をベースに商品企画をしています」(飯吉さん)。

さすがに元アパレルのバイヤー。飯吉さんは着こなしがおしゃれだ。まさに、伝統工芸品に飯吉さんのファッションセンスが注ぎ込まれているといえよう。なお、飯吉さんが代表を務める会社は、ニイガタスーベニアクラブという名称だが、スーベニアとはお土産という意味だ。

三角だるまの購買年代層は、10歳代から60歳代の男女で、「当初は20歳代から40歳代と考えていましたが、蓋を開けてみたら、思ったより年代が幅広かったです」(飯吉さん)。

今後の目標について、飯吉さんは、「このミュージアムショップをベースとして、新潟県内に広がる豊かなものづくり文化をもっと多くの人に向けて発信していきたい」と話している。

飯吉さんの活動は新潟の伝統工芸品を新たに広く人々に提供することで、地元文化を広めるのに一役買っている。

新潟県の伝統工芸品「三角だるま」

帽子、てぬぐいもソリッドなデザイン

 

(文・撮影 梅川康輝)

 

 

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