お寺で楽しむ風流なひと時「結の茶会」 徳聖寺で開催(新潟県長岡市)

茶会が開かれた真言宗豊山派徳聖寺

新潟県長岡市では、定期的に市内の寺院で集い、一服のお茶を味わうという、なんとも風流な催し「結の茶会」が行われている。茶道文化を広げつつ、地域のお寺にも親しんでもらおうと、長岡市茶道文化協会が企画した。

5月28日は、新潟県長岡市上田町にある真言宗・徳聖寺で茶会が行われた。当日は、同寺の中村賢識住職による寺院と宗派についての話を聞き、その後のお点前となった。あいにくの曇空ではあったが、茶会は数回に分けて行われ、総じて200人近くの参加があった。席主は石丸宗園さんが務めた。

お点前を披露した中村賢識住職(左)と席主を務めた石丸宗園さん(右)

床の間に飾られた掛け軸の由来や茶道具など、参加者は、同寺に伝わる数々の宝物に興味深く耳を傾けながら、中村住職と、宗偏流・石丸社中の人々によるお点前を、満足そうな様子で楽しんでいた。

亭主の無駄のない、洗練された動きに感銘を受ける

新潟県長岡市内から茶席に参加した岩淵俊子さん(81歳)は、「(体調を崩して)今まで茶席に伺うということもなかったが、今回お話をいただき久しぶりに参加した。足腰も弱っていたが、今回御席に伺わせていただき、気持ちも新たになった」と話した。
また、同じく茶席に参加していた木内辰夫さん(71歳)は、「お寺でやるお茶会としてはゆっくりでき、住職さんも一生懸命やられていた感じで良かった。良い御席になった」と満足そうに語った。

「結の茶会」は、11月まで、月に1回の頻度で、全7か所で開催される。次回は6月18日、長岡市千代栄町にある浄土真宗・西楽寺で行われる。午前9時~午後4時まで。問い合わせは長岡市茶道文化協会事務局(0258-32-5110・平日のみ)まで。

お茶を楽しむ参加者たち

茶席の後に茶道具や軸物を興味深そうに見る参加者

 

(文・撮影 湯本泰隆)

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