【NIIKEIキシャメシ】5月29日 記者、新発田市のシンガポール食堂「オッチャホイ」を履修する
今日の午後は新発田市の現場。”新発田でメシ行きますか”となって真っ先に思いつくのが「シンガポール食堂」のオッチャホイである。最近はすっかり有名になった新発田市のソウルフード(この言い回しも安易で嫌いなのだが)。各方面のメディアで取り上げられ露出も多いので、ちょっと今更感は否めないが、まあ良いじゃないか。グルメ系サイトなどでも「オッチャホイってナンじゃらほい?」みたいな、”もしプロのライターなら顔から火が出そうなフレーズ”でよく紹介されている、あのオッチャホイだ。
ところで記者は新潟に来て30年以上だが、実はオッチャホイを食べたことがない(キャー!)。すんません、エラそうに導入しましたが、食べたことないんすよ。これまでも人と話していて度々オッチャホイの話になったが、「食べたことない」と言うのが恥ずかしくて「ああアレね。美味しいよね」と適当にあわせていた。特に理由はなくて”何故か食べそびれていた”だけなのだ。店の前なんか何回も通っているし、話に聞いてだいたいどんな料理かも知っている。
今日なんかもう、未食卒業には絶好のタイミングだ。善は急げで新発田の駅前通り商店街にあるシンガポール食堂へ。
なにせ創業が戦後すぐ(1946年)というだけあって、もう店構えの貫禄が違う。当然、リニューアルもしているのだろうが、ネオン管の看板や「名物オッチャホイ」と書かれたタテ型の行燈など、味があって最高だ。
メニューに目を落とすとオッチャホイには「汁オッチャホイ」と汁なしタイプの「皿オッチャホイ」がある。この辺も情報としては既に持っていた。長年オッチャホイの話を聞かされているので、食べたことないくせに耳年増なのだ。さっそく「皿オッチャホイ」(税込800円、スープ付き)をオーダー。ウィキペディア(に載っているのがスゴい)では、もともと創業者がシンガポールで食べた味覚を再現した、と書かれているが、現在シンガポールにオッチャホイという料理はないらしい。
開店直後で空いていたせいか10分ほどで着皿。たしかに情報通りのビジュアル。ガーリックの芳ばしい香りが食欲をそそる。
ぱっと見は、タイ料理のパッタイと焼うどんの中間といった感じ。キャベツ、もやし、チンゲンサイなど野菜がたっぷり使われている。メニューには別建てでエビ、豚肉、しいたけといったトッピング入りも用意されているが、プレーンタイプはひたすら野菜。
そして麺が、これは幅広なキシメンと言って良いのかスリムなラザニアと言ったほうが良いのか、とにかくビロビロな平打ちなのが特徴的だ。
さて念願のオッチャホイ実食。
ああ、これかなり好きな味だ。空腹状態なら2皿くらいペロッといきそう。基本は焼うどんのラインなのだが、この麺がモチモチしてかなり良い感じの食感に。ガーリックとペッパーが効いたパンチある食べ応えもあるが、全体のトーンはシンプルな塩味で、食べやすい。老若男女、これ嫌いな人いないだろう。とにかく平打ち麺が味の決め手だと思う。
あっという間に完食。近いうちにリピート間違いなし。
何が良かったって、これからオッチャホイの話が出ても「あれ美味しいよね」と胸を張って言えるようになったことが一番だ。
(編集部・I)
【シンガポール食堂】
新潟県新発田市中央町3丁目2-1
営業時間
11時30分~15時 17時~20時 水曜日定休
<グーグルマップより>
【前回のNIIKEIキシャメシ】