新潟県燕市と三井住友海上火災保険が包括連携協定、企業のBCPやカーボンニュートラル推進など支援

燕市の鈴木力市長(写真左)と三井住友海上火災保険新潟支店の小林克也支店長(写真右)

新潟県燕市と三井住友海上火災保険株式会社は5月30日、地方創生を目的とした包括連携協定を締結した。今後、市内企業へのBCP策定やカーボンニュートラル関連での支援をはじめ、グループの知見も活かし多分野で連携する。

三井住友海上火災保険ではこれまでにも新潟市や佐渡市、県内地銀、商工団体とカーボンニュートラルやSDGsに関する協定を結んできたが、県内市町村と包括的な連携協定を結ぶのは初めて。

今回の協定には主に、電気自動車の導入計画の策定支援や関連のセミナー開催などのカーボンニュートラル推進に係る取り組みのほか、企業のBCP(事業継続計画)策定と運用、訓練の支援といった防災関連の項目などを盛り込んだ。地域の企業と産業以外に、市民レベルでも災害時ナビの提供や、交通安全対策支援として事故発生リスク箇所の可視化などを行っていく。

記者会見、報道資料より

締結式の様子

三井住友海上火災保険新潟支店の小林克也支店長は、「昨今は、不確実性が増している時代。多くの上場企業がTCFDやTNFD(気候変動や自然資本などへ対するリスク管理)の情報開示要請、人的資本の開示要請、健康経営の取り組みを求められ、これがサプライチェーン全体を巻き込んで加速している」との見解を述べ「コア技術を多く有する燕市の企業が、サプライチェーンから取り残されず持続的に成長するために、総力を上げて伴走支援していきたい」と話した。

また「当社は長年の損害保険事業で、どういう時にリスクが高まり事故が発生するのかの知見、そして火災や自動車事故だけでなく倒産リスクなどの知見もある。事故が起きた時に保険金を払う従来の保険だけでなく、予防と減災、そして支払った後の復興支援など、DXを使いながらサポートできることが強み」とも語った。

燕市では昨2022年夏にも「ゼロカーボンシティ」を宣言したタイミング。鈴木力市長も「すでに先行的に3月下旬、市内企業向けにカーボンニュートラルについてのセミナーを実施している。市内企業もカーボンニュートラルへ関心が高く、経営者は『世界的なサプライチェーンに取り残される』との危機意識を強く持っている」と話して今後の連携に期待を示した。

 

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