6月補正予算で「子育て応援定期預金」約13億円を計上、生まれた子供に定期預金10万円贈呈、今秋から実施
新潟県の花角英世知事は、6月21日に開かれた定例会見の中で令和5年度6月補正予算の概要を発表した。6月補正予算の柱は➀「新潟県独自の少子化対策」13億円、➁「エネルギー価格・物価高騰対策」63億円、という2点。
このうち少子化対策については、2月に令和5年度の当初予算案が発表された際に「子育て応援基金」の本年度内事業化が盛り込まれたが、6月補正予算で「新潟県子育て応援定期預金」(仮称)の約13億円を計上され、この日は具体的な内容も発表され、今秋(9~10月)に事業スタートとすることも明らかになった。
「新潟県子育て応援定期預金」事業は、令和5年4月1日以降に生まれた子供で、なおかつ申請時点で新潟県に住所を有する1歳未満の子供(県外転入者含む)に対し、所得制限なしで一律、10万円分の定期預金を贈呈するといった内容。県内外の幅広い金融機関と連携し、出産のたびに2口の定期預金(各5万円+金利)がプレゼントされる。
目的としては出生時に、その後の子育ての節目節目の負担軽減につながる支援を行う、というもの。2口の定期は2年満期と5年満期で、それぞれ保育園、幼稚園の入園前、小学校の入学前の準備費用に充てられることが想定されている。
県外転入者も対象に含まれるほか、該当期間に生まれた県外転入の2歳までの子にも5万円(3年間)の定期預金を給付するなど、U・Iターン者に配慮された内容になっている点で花角知事は「(この事業で)即、新潟県に住むことを選んでいただけるとは思わないが、新潟の子育て環境がいかに魅力的であるかということを広く伝えていきたい」と話している。
金融機関と連携し、定期預金を子育て支援に活用するという取り組みは全国の自治体でも初の試みで「少子化担当大臣にも『大変ユニークな施策で期待している』とお褒めの言葉をいただいた」(花角知事)という。