【新潟県内過去最大級】乗船客約2,500人を乗せた国際クルーズ船「MSCベリッシマ」が寄港、県内各地の観光名所へ【動画あり】
新潟港東港区(新潟県聖籠町)に6月23日、国際クルーズ船「MSCベリッシマ」が寄港した。同船は新潟県内初寄港で、県内寄港クルーズ船で過去最大規模。新潟県は初寄港歓迎する式典の開催や乗客下船時のお出迎えを行うなど、歓送迎のおもてなしを行った。
「MSCベリッシマ」はスイスのMSCクルーズが運航する船で、総トン数は17万1,598トン。全長は約315メートル。乗客定員は4,488名。デッキ(階)数は19あり、高さは65メートルで20階建てのマンションに匹敵する。
船内には、天井全体がLEDスクリーンの屋内プロムナードがあり、各種ショップ、専門レストランやバー、劇場などを兼ねそなえる。さらに、キッズルームやプール、カジノなどもあり、大人から子どもまで長期間のクルーズを楽しむことができる充実した施設とサービスを提供している。
国際クルーズ船「MSCベリッシマ」は、乗船客約2,500人と乗員約1,600人を乗せ、6月20日に横浜港(神奈川県)を出港。その後に函館港(北海道)を経て、6月23日の7時30分ころに新潟港に到着した。
新潟港では乗船客のうち約400人が、新潟県内をまわるオプショナルツアーに参加した。オプショナルツアーは、新潟市内だけではなく、村上市や弥彦村、さらに魚沼地域など、全12コースが用意された。また、新発田市内の街歩きや月岡温泉などを巡るシャトルバスも運行され、多くの人がバスに乗り込み出発した。
船内で行った初寄港歓迎式典では、新潟県の交通政策局太田勇二局長や新潟市の野島晶子副市長、MSCベリッシマのラウロ・マレスカ船長などが参加。太田局長や野島副市長が歓迎の挨拶や記念品の贈呈を行ったほか、ラウロ船長の「サルーテ」というイタリア語の掛け声で乾杯を行うなど友好を深めた。
太田局長は、挨拶で、「ここ新潟港において、初めてMSCベリッシマをお迎えできることを大変嬉しく思っています。新潟の魅力をご堪能いただき、再び新潟にお越しいただけるよう、本日精一杯のおもてなしで皆さまをお迎えいたします。新潟が良き思い出の地となりますよう、心より祈念申し上げます」と述べた。
ラウロ船長は、「MSCは特にアジアのマーケットで急成長しています。新潟港は私たちにとっても特別な港。新潟港と私たちMSC、MSCベリッシマが深い関係を気付けることを願っています。これからも新潟港に他のMSCの船で戻ってくることを願っています」を話した。
式典の後、新潟県交通政策局港湾振興課の高橋徹臣課長が取材に応じた。
クルーズ船の新潟への誘致について、高橋課長は、「今年3月から国際クルーズ船が国内で再開されて、さっそく新潟でも過去最大規模のクルーズ船をお迎えできたことは大変嬉しく思っている。クルーズ船を寄港することは地域が元気になるので、県としては1隻でも多く受入れをしたい。今後も市町村と一緒に誘致を進めてまいりたい」と話した。
国際クルーズ船「MSCベリッシマ」は、新潟県内の観光から戻ってくる乗船客らを乗せ、同日17時に出港する。新潟港出港後は、富山港(富山県)、境港(鳥取県)、釜山(韓国)、八代港(熊本県)、那覇港(沖縄県)、高知港(高知県)を経て、7月2日に横浜港(神奈川県)までの、全13日間の航程で運航する。