木材・新建材など販売のイタヤ(新潟県田上町)、関連会社とともに民事再生法申請 2社の負債合計は約40億円

株式会社東京商工リサーチ新潟支店によると、木材、新建材など販売の株式会社イタヤ(新潟県田上町、設立1976年4月30日、資本金7,350万円、板谷健史社長、従業員86人)と、関連の有限会社コスモランバー(新潟県田上町、設立1993年12月21日、資本金1,000万円、板谷盛栄社長、従業員16人)が6月23日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、同日に監督命令を受けた。

申請代理人は福岡真之介弁護士、ほか3人(西村あさひ法律事務所、東京都千代田区)、監督委員には武田康弁護士(みずき総合法律事務所、東京都新宿区)が選任された。負債総額は、イタヤが約36億円、コスモランバーが約4億円で、2社の負債合計は約40億円。

イタヤは1946年4月に住宅資材販売を目的に個人創業。1976年4月に法人化を図り、当初は木材販売のみの展開であったが、自社工場でのプレカット加工も開始し、業容の拡大を図っていった。その後も長岡、上越支店を新設したほか、2017年8月には群馬県前橋市に関東プレカット工場を開設、関東地区への営業も強化し、2017年12月期は81億2,468万円の売上高を計上していた。

ただ、積極的な設備投資により借入依存が高まり、採算面も低調推移を余儀なくされていた。また、市況低迷やコロナ禍の影響もあり、2020年12月期の売上高は72億4,016万円に落ち込み、営業赤字の状態にあった。

2022年12月期は受注の回復や木材価格の高騰に伴う販売価格の引き上げなどで売上高は97億2,959万円に伸長し、営業・経常段階では利益を確保したものの、特別損失として多額の投資有価証券運用評価損や過年度損益修正損を計上し、9億5,343万円の赤字を計上した。これに伴い財務内容も債務超過に陥り、自力での再建は困難と判断し、今回の措置に至った。

コスモランバーはプレカット加工などを手掛け、イタヤやハウスメーカーなどに販路を形成していたが、イタヤに連鎖する形で今回の事態に至った。

なお、新潟県内における新型コロナウイルス関連破たんは100件目となる。

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