【キシャメシ】7月4日 出張先の住宅街で出逢った至宝のような定食屋さん
出張先である新潟県上越市を彷徨っていた。アポイントの時間までは少々時間がある。
早めに昼飯を済まそうと車を運転していると、とある住宅街の中に一軒の定食屋を発見した。
紺色の暖簾に「山善」と書いてある店舗の外観は、非常に好みの見た目をしていた。同時に「間違いなく美味い」という直感も働いた。
暖簾をくぐり入店すると、カウンター席と小上がりのスペースには大きなテーブルが2つ設置されている簡素な造りの店内。回らない寿司屋の内装に似ている。
カウンター席の上には、メニューが記入された木の札がぎっしりと並んでいる。
木の札には、「ヒレカツ定食」「天ぷら定食」「さしみ定食」「とんかつ上定食」「うな丼」「天丼」「かつ丼」と豊富なメニューが敷き詰められている。珍しく悩んだ。
店内にはすでに非常に食欲を刺激する匂いが満ちていた。美味しい店舗であるという予感が頭の中で駆け巡る。
店主が1人で切り盛りしており、大変忙しそうなところを恐縮しながら「とんかつ上定食(税込1,300円)」を注文。別の席の人が頼んでいたとんかつ定食が作られているのを見て、「とんかつ」が食べたくなった。
しばらくして提供された「とんかつ上定食」を一目見て、予感が確信に変わった。
決して、奇抜な見た目ではない。キャベツがたっぷりと添えられたとんかつ、小鉢に入ったきんぴら、油揚げが入ったみそ汁、きゅうりの漬物にたくあん。
至ってシンプルな見た目だが、とんかつ定食が放つ香りがただものではないと思わせる。
からっと揚げられたとんかつを一切れ箸で掴み、口元へ運ぶと店内に満ちていた「美味しそうな匂い」と「ジューシーな肉汁」が口の中を占領した。
心の中で何度も「美味しい」を連呼していた。なんというか、すごく甘くて優しい味がした。
小鉢に入ったきんぴらもちょうど良い甘塩っぱさで最高だ。ご飯が進む。
あっという間に平らげてしまった。
こんな素晴らしい店舗があるなんて、上越市民は幸せだと思う。
再度、出張に来た際には立ち寄りたいと思う。
(編集部・K)
【キシャメシ】は、にいがた経済新聞編集部のメンバーが、日々の取材活動の合間にいただく昼ご飯を日替わりで、真正面から他意を入れず、何モノにもとらわれず、お仕着せのグルメリポートに背を向け綴った、キシャの日常モノローグ。さて明日の担当キシャはどこで何を食べるのか、お楽しみに。
山善
住所 新潟県上越市春日山町3丁目12-40
営業時間 11:00~14:00 17:00~21:30 定休日 月曜日
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