【祖父母への注意喚起】新潟市立新津第二小学校で秋葉警察署が特殊詐欺被害防止活動を実施、児童たちが想いを綴る

秋葉署の関根史憲生活安全課長による説明の様子

秋葉警察署は7月12日、新潟市立新津第二小学校において、高齢者の特殊詐欺被害防止を図るため、新津第二小学校の6年生の児童70人に対し、「特殊詐欺から家族を守ろう!家族の絆作戦」を実施した。

この取り組みは、秋葉署が取り組む特殊詐欺被害防止活動の一環として実施された。新潟県内での2022年における特殊詐欺被害は194件発生しており、県内での総被害額は約5億2,489万円。秋葉署管内では8件発生し、約1,424万円がだまし取られた。

特殊詐欺の被害者の多くが60歳代の高齢者となっており、小学生の祖父母の年代が被害に遭いやすい傾向にある。そういった背景があり、秋葉署で作成した特殊詐欺被害の注意喚起を記載したはがきに児童が特殊詐欺被害防止のメッセージなどを記載し、祖父母などの家族に郵送することで特殊詐欺被害を防止するとともに、児童や家族の防犯意識を高める事などを目的として実施された。

秋葉署の関根史憲生活安全課長が、新津第二小学校の6年生の児童70人に特殊詐欺の実態などを説明した。総被害額をゲーム機の値段に例えるなど、児童たちにも分かり易いように工夫しながら説明が行われ、児童たちは静かに聞き入っていた。

警察官が児童たちのはがき作成を見守る

児童たちは鉛筆や色鉛筆などを使用し、はがきに祖父母などへの注意喚起とともに体調を気遣う文章を書き留めていた。

男子児童に話を聞くと、「特殊詐欺のことがよく分かった。今日のことをお母さんやお祖母さんに伝えて、詐欺には気をつけてほしい思う」と話した。

男子児童が書いたはがきには、「お金の話を電話でされたら詐欺だよ!体調に気をつけてね。農業これからもがんばってね」との想いが綴られていた。

注意喚起のはがきを作成する男子児童

秋葉署の関根生活安全課長に話を聞くと、「(特殊詐欺の)犯人から電話を受けた時に家族などの親族に連絡や相談をしてもらうことが、被害防止の観点から非常に効果的という所があり、普段からそういった環境を整える事が非常に重要になってくる」と話した。

続けて、「今日の活動をお孫さん世代の小学生からはがきを出してもらうことで、家族で継続的に連絡を取り合う事や普段から特殊詐欺被害の話をするきっかけになればといいなと思う」と語った

作成された手紙は児童たちの手で持ち帰り、祖父母などの住所などを記載して各自投函される予定だという。

新潟県内では、「還付金詐欺」や「架空料金請求詐欺」などが各所で発生している状態にある。こうした取り組みが高齢者の防犯意識向上に繋がり、特殊詐欺被害が1件でも多く防止されることを願う。

秋葉警察署が作成した特殊詐欺被害防止を呼びかけるハガキ

 

(文・撮影 児玉賢太)

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