【動画あり】図書館やコワーキングスペースを備えたミライエ長岡(新潟県長岡市)がオープン、市民の交流や起業創業を促進
米百俵プレイスミライエ長岡(新潟県長岡市)西館が7月22日にオープンする。館内には図書館やコワーキングスペース、イノベーションサロンなどを備え、市民の交流や学び、産業の振興を図る。
同施設は長岡駅前の市街地再開発事業の一環。建物は地上10階建で、1階の一部と3階から5階が長岡市、そのほかの階については第四北越銀行が保有する。また、6階の一部は長岡市が間に入り貸オフィスとして運用、NTTなどの企業5社が入居する。
22日から供用開始するのは一部(西館)であり、2023年秋頃に北館1階テナントを(2階から5階は駐車場として供用開始済み)、2025年に東館が完成して全館オープンとなる予定。なお、東館には市商工部と長岡商工会議所が移転するほか、中高生が集えるスペースや飲食店を設置する。
22日からの西館オープンに先立ち、長岡市は14日にメディア向け内覧会を開催した。
西館3階と5階には互尊文庫(市立図書館)を設置。蔵書は約4万冊。一般的なNDC分類による配架ではなく、ジャンルの壁を超えた「くらす」「はたらく」「ひらめく」の3エリアと15の選書テーマを元に図書を配置することで「思いもよらない本との出会い」を促す。
館内の構造も利用者の交流を促進するよう工夫した。3階北側は背の高い書架やデスクを配置した静かな空間、一方南側は開放的なつくりで他の利用者との会話やイベントスペースとしての利用も可能。また、南側には「ミライエハウス」として、児童向けのワークショップスペースも設置している。5階は後述のコワーキングスペースと隣接し、実用書などを取り揃える。
5階は産業振興をテーマに設計した。市民センター地下にあった「NaDeC BASE(ナデックベース)」の機能を移転・拡充した形で、一部はコワーキングスペースとして利用が可能。同所は月額1万円、一時利用は2時間500円(2023年7月時点)。また、コーディネーターも設置し、事業や起業創業を後押しする。5階の他区画には3Dプリンターなどを設置した「ものづくりラボ」や、長岡技術科学大学との産学連携研究開発をディスプレイする「ギャラリーラボ」も配置している。
6階には第四北越銀行の展示室と、企業のオフィスが入居している。NTTの区画は一般開放しており、瞑想スペースのような一風変わった設備も利用可能だ。
内覧会を終えて長岡市の磯田達伸市長は「非常に開放的で軽い雰囲気が公共施設としてはユニークで、多くの人が入ってみたくなる施設になったと思う」と感想を述べた。そして「建物全体のコンセプトは現代版の国漢学校や互尊文庫。建物の機能というよりも、入ってきた人がどのように触発され、繋がって、どういう行動を起こすのかという点が、この建物の評価の分かれ目。建物が完成して終わりではなく、この場をいかに活用してもらうかが重要なので、全力を挙げて運営にあたっていきたい」と意気込んだ。
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