【負債総額約2,900万円】木材製材業のマルユー(新潟県五泉市)が破産開始決定、大手との競合や新型コロナ禍の影響
株式会社東京商工リサーチ新潟支店によると、株式会社マルユー(新潟県五泉市、登記上は新潟県加茂市、設立1975年9月1日、資本金2,000万円、森山義一社長)は6月29日、新潟地裁三条支部より破産開始決定を受けた。申請代理人は朝妻太郎弁護士(弁護士法人一新総合法律事務所、新潟市中央区)、破産管財人には齋藤貴介弁護士(弁護士法人北辰法律事務所県央事務所、新潟県燕市)が選任された。負債総額は約2,900万円。
マルユーは1953年4月創業、1975年9月に法人化した木材製材業者。スギを主体にケヤキやヒノキなども取り扱い、地元大工や工務店などに販路を形成していたほか、バイオマス発電業者向けの燃料材供給も行っていた。また、椅子や机などの木工品の製作・販売や木工体験、素材再生事業、造林事業なども手掛けていた。
しかし、大手ハウスメーカーとの競合などで同社の顧客となる地元大工や工務店は厳しい経営環境を強いられ、昨今のコロ
ナ禍の影響もあり、1992年7月期に計上していた2億9,105万円の売上高は、2022年7月期には約2,000万円に落ち込んでいた。また、採算的にも恵まれない状況が続き、財務内容も債務超過の状態にあったもので、資金繰りも限界に達し、今回の事態に至った。
新潟県内における新型コロナウイルス関連破たんは104件目となる。
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