【没後400年】上杉景勝の生涯を展示で紹介 新潟県立歴史博物館で8月27日まで(新潟県長岡市)

展示が行われている新潟県立歴史博物館

2023年は、戦国時代末期に現在の新潟県南魚沼市に生まれ、上杉謙信亡き後の越後を一つにまとめ、また豊臣秀吉政権下で全国に名だたる大名へと成長した上杉景勝没後400年目にあたる節目の年である。

初代米沢藩主になるなど、戦国時代を語る上で欠かすことのできない存在である上杉景勝の生涯を、112点もの資料で紹介する「上杉景勝 その生涯展」が、7月15日から新潟県長岡市関原にある新潟県立歴史博物館で、開催されている。

会場入り口には「鉄黒漆塗紺糸威異製最上胴具足」の写真が

上杉景勝ゆかりの貴重な資料が並ぶ

上杉景勝所用と伝えられる甲冑「鉄黒漆塗紺糸威異製最上胴具足」の他、「備前福岡一文字」の銘が入った太刀や、景勝が秀吉から拝領されたと伝わる盃などが展示される他、景勝や部下の直江兼続に関する連歌や、和歌に関する資料なども展示され、景勝や兼続の趣味人・文化人としての側面や魅力等を、余すところなく紹介している。

連日多くの人で賑わい、一つひとつの資料を丹念に見るのにも時間がかかるが、ご当地新潟のみならず、山形や福島にある景勝ゆかりの超一級資料を、直接見ることができるのも嬉しい。展示は、途中の入れ替えなども挟んで、8月27日まで行われる。展示を通して、戦国時代の越後や日本の様子を想像するのも楽しい時間となるだろう。

今回の企画展示を担当した前嶋敏専門研究員

 

(文・撮影 湯本泰隆)

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