【長岡新聞】山古志産ヨモギを使用 「プレミアム笹団子」を開発 地域を挙げて期待
NPO法人中越防災フロンティア(田中仁理事長)が、株式会社江口だんご(江口太郎代表取締役)の協力を得て、「プレミアム笹団子」を開発。関係者がこのほど磯田達伸市長を表敬し、新商品の報告をした。
新たに開発した「プレミアム笹団子」の商品名は「里宮大正餅 山古志よもぎ笹だんご」。原料に山古志産ヨモギを使用する。活用されていなかった野草を地域資源として生かし、新たな山古志ブランドを作るもの(ヨモギの活用プロジェクト)。これにより、地域の活性化や高齢者の収入増、さらには生きがいづくりに役立てたいとしている。
表敬には、「プレミアム笹団子」を企画したNPO法人中越防災フロンティアの田中仁理事長、山古志農泊推進協議会の小池裕子代表、山古志竹沢の星野光夫区長、江口だんごの江口太郎代表取締役の4人がアオーレ長岡を訪れ、磯田市長に製品化を報告した。
小池代表は「ヨモギはハーブの王様と言われ、美肌や骨粗鬆症などの効果がある」と話す。「プレミアム笹団子は地域活性化のためにも雑草駆除しているものを活用できないかと江口さんに相談した。昨年から試作を始め、完成し感慨深い」と話す。
星野区長は「いらないものを江口さんは欲しいという相乗効果がある」とし、「近年除草剤散布のせいか歩いていても、ヨモギをあまり見なくなった。(同団子)はスキー場で草刈りをした、いらないものを活用できる」と利点があると強調する。「山古志住民の多くの方から参加してもらい、山古志の活性化につながるといい」と願いを込めていた。
田中理事長は「笹の栽培等、見過ごしていたところにすごい価値を見出した。当初考えていなかったことだが、自由が丘ではもぐさ(蓬が原料)がお香やアロマで人気だった」と話す。
「多方面にアンテナを張り、四季折々のものに注目してビジネス的な展開を考えていきたい。中山間地の人口減少や高齢化も、コミュニティバスを活用して収穫したものを運ぶなど、これからも地域で助けあっていきたい」と意欲を示している。
江口だんご自慢の「大正餅」で製造
試食をした磯田市長は、「とてもきめが細かく柔らかい。きれいな土や水があり、摘みたての香りがして味が濃い。上品な味で素晴らしい商品化です。ありがとうございます」と話し、新商品「プレミアム笹団子」に期待を込めた。試食後、「中山間地の薬草もやっていただきたい」といっそうの期待を込めていた。
製造を行った亜口だんごの江口社長は同社自慢の「大正餅」を使うと話し、「これに自然豊かな美しい景色の山古志産の笹とヨモギを使う。材料は栽培モノではない。純日本産で農薬を使わない。それだけ価値がある」と自信を示している。
販売は長岡まつりに合わせて8月1日から。数量限定で販売する(完全予約販売)。1個350円(税別)。
【長岡新聞 2023年7月20日号】