【キシャメシ】7月24日、スタミナ飯で猛暑を乗り切れ、ぷらっと本町・町中華の「最強ニラレバ」
新潟も梅雨が明け、うだるような暑さがやってきた。街に立っているだけで、どんどんHPを削られ、信号待ちで思わずへたり込みそうになる。
「スタミナつけなきゃ」ということで、今日の昼は早々に「ニラレバ定食」に決定。記者の脳内で「スタミナ飯」を検索すると、最上位に来るのがニラレバだった。異論は認める。記者はニラレバを町中華メニューの代表格に据える。町中華の実力はニラレバを喰らえばわかる、とまで勝手に思っているほどだ。
やってきたのは、新潟市中央区本町通6、商店街「ぷらっと本町」。観光客がピアBandaiに取られてから、最近の本町はかえって雰囲気が良くなった気がする。地元の台所、住んでいる人の吐息と心音が聞こえる街になった。
そんなぷらっと本町の西側「フレッシュライフプラザ・青海ショッピングセンター」の中に目指す町中華の名店はある。ここ青海ショッピングセンターは複数の鮮魚店が軒を連ねる魚市場の風情で、店ごとに食堂を開いている。こんな楽しい場所はそうそうない。
以前、中島らもが自身のエッセイに、大阪の、たしか黒門市場のことに触れて「ここに酒を持ってきて1日中いたい」というようなことを書いていたが、市場で豪遊するのは酒好きの見果てぬ夢。見るとそれぞれの食堂には「ちょい飲みセット」も用意されており「新鮮な魚介をアテにきゅっと」いける雰囲気。ここはここで、別日に深堀する必要がある。
さてこの一角に、知る人ぞ知る新潟町中華の名店「鵬龍」がある。中国哈爾濱出身のご夫妻が腕を振るう、本格派の中華料理が自慢。記者も定期的にリピートしている。ここの中華飯を食べるためだけに、用もないのに新潟を訪れる埼玉在住カメラマンもいる。まだ「見つかっていない」部類の店だが、すでにかなりの繁盛店で、正午ごろは空席待ち必至。
月曜の昼だが、いかにも「この辺の人たち」による賑わい。回鍋肉をアテにチンチンに冷えたビールに喉を鳴らす年配の客、バイタリティ溢れる風貌の営業サラリーマン、買い物に訪れたご夫妻など。やっぱり町の一部だから「町中華なのだ」と再認識する。
席に着くと同時に、「ニラレバセット」830円(税込)をオーダー。5分もしないうちに着盆。このスピードこそ、圧倒的な火力を御する町中華の真髄。町中華はライブ感が命。おっほー!うまそうなニラレバ!
さっそく箸でつまんで、ご飯の上でワンバンさせ、一口。しゃきしゃきのもやし、全く臭みのないレバーが風味の強いニラによって旨みを引き出される。濃く力強い味付けが良い。ちょうど食欲落ちていたけど、これはイケる。これご飯でももちろん良いけど、ビールには最高なのだろうな。
こちらも息もつかせぬスピードで完食。しつこいようだが町中華は疾走するライブ感が大事。
お会計時に「次回から使える50円引き券」をもらったころには、記者の体内のボイラーにも、しっかり点火していた。
ん?よく見たら、一昨日土曜日のキシャメシもニラレバだった様子。この時期、みんな考えることは一緒のようだ。
(編集部I)
【鵬龍】
新潟市中央区本町通6番町1114-1青海ショッピングセンター1F
営業時間 11時~17時(木曜~14時) 不定休
グーグルマップより
【キシャメシ】は、にいがた経済新聞編集部のメンバーが、日々の取材活動の合間にいただく昼ご飯を日替わりで、真正面から他意を入れず、何モノにもとらわれず、お仕着せのグルメリポートに背を向け綴った、キシャの日常モノローグ。さて明日の担当キシャはどこで何を食べるのか、お楽しみに。
【前回のキシャメシ】