【長岡新聞】海の安全は我々が守る ドローンを使った水難救助訓練 与板消防署
本格的な夏の行楽シーズンを前に、与板消防署はこのほど、寺泊港西埠頭でドローンを使用した上空からの捜索と、迅速な救助活動を目的とした水難救助訓練を実施した。
同署水難隊員とドローン捜査員16人が参加。釣り人2人が海に転落し、うち1人が海中に沈んだ想定で取り組んだ。
訓練では、緊急通報受信後、溺れている1人の救助に隊員が向かい無事救出。「青い上下の服を着た仲間の男性が海中に沈んでしまった」という話を聞き、潜水員とドローンで海上および上空からの同時捜索を行なった。
潜水員が救助者に見立てた人形を海中で発見し、ボートに引き上げ岸まで運んだ。岸では待ち受けた隊員が人口呼吸などの応急処置をほどこし、現場は終始緊迫した雰囲気に包まれていた。
同署寺泊出張所の青木祐介所長は「ドローンを使った救助訓練は初めての試みだったが、大変有効だった。今後も積極的に使用したいと思う。これからマリンシーズンが始まるが、安心してレジャーを楽しんでもらえるように努めていきたい」と意気込みを話した。
昨年の夏季に発生した新潟県内の水難事故は13件だった。死亡者は17人おり、うち中学生以下は5人だった。
【長岡新聞 2023年7月27日付】