【キシャメシ】8月5日「ラーメン焼肉酒場「にくまる」の「燕レッド」 燕背油系の辛さと旨さの魅力に迫る(新潟県長岡市)

個性的な外観。大きな看板は、一目で店の場所がわかる

「焼肉屋さんが昼間にやっているラーメン屋といえば、さぞチャーシューにこだわりがあるのだろう。」

単純な動機だった。それが、燕背油系への溢れた店だということに、気がついたのは店に入店してからのこと。食券を見てみる。「燕ホワイト」「燕イエロー」「燕レッド」…と書かれたメニューが書かれている。まるで、「富山ブラック」のような、「地名+カラー」を意識した名前がずらっと並ぶ。同店でも1番人気があるラーメンだ。「燕ホワイト」は、商標登録もされている。

今回は、とりあえず“ホワイト”の方は素通りし、「燕レッド」の方に目線をやる。燕レッドは、燕背油系ラーメンに、辛みを入れたもので、辛さも、「1」「2」「Max」の3段階から選ぶことができる。さらに、麺も細麺と太麺と選べるのが良い。辛物好きで、太麺が大好きな記者は無論、迷うことなく、最上級の「辛さMax」と、太麺を選んだ。店の人にきけば、「Max」をオーダーするお客は、めったにいないとのこと。これは、食べがいがありそうだ。

早速、料理がやって来た。スープの見た目は、まるで地獄の灼熱のような赤さ。これからの壮絶な戦いを予感させる。一方で、辛物系ラーメンにありがちな、鼻をつく強い香辛料の香りが、全く感じられない。優しめの辛さだろうか。

オーダーしてすぐに運ばれてきた「燕レッド」。どうどうとした体躯だ

スープの中心にある挽肉とネギの塊は、辛さに取りつかれた罪人たちが一時避難をする浮島か1? これから、「辛さ」との壮絶な戦いが、幕を開けようとしている

赤々としたスープの色は、灼熱地獄を連想させる

一口スープを飲んでみる。確かに、口元でピリリとするものの、それほどの辛さは感じられない。「これならいけそう!」と思ったのが、後々仇となる。

スープ自体の味は背油系の濃厚な味噌味に辛みがついたような味。一口位なら辛さを感じられないが、調子に乗って何口もスープですすっていると、次第に辛みを感じるようになる。加えて、スープに絡めて食べる太麺が、更なる辛さを助長させる。また、チャーシューはもちろん、スープに入った挽肉の旨さが、やはりここが焼き肉屋でもあるということを、思い起こさせてくれる。それくらいの、絶品だ。

無言でラーメンを啜っているうちに、辛さで、ときどき噎せるようになる。口元が麻痺して、辛みを感じていないだけで、体は、確実に辛さを感じている。

こういう辛物系のラーメンは、最後には必ず「辛さ」が勝って、ラーメン本来の味よりも辛さの方が、記憶に残ってしまいがちなのだが、当店の燕レッドは、ラーメン本来の風味や味、そして肉の美味しさをそのまま残し、それでも確実に辛さを感じさせるのだ。燕レッド、これは“有り”である。「次回は、焼肉も食べてみたい。」そんなことを想いながら、店を後にした。

内装は、昭和の居酒屋を連想させるような、どこかノスタルジックな雰囲気

ラーメン焼肉酒場 にくまる
新潟県長岡市川崎町780-1

0258-94-5494

営業時間

11:00~15:00 (料理L.O. 14:30 ドリンクL.O. 14:30)
17:00~22:00 (料理L.O. 21:30 ドリンクL.O. 21:30)

定休日 木曜日

【グーグルマップ】

【キシャメシ】は、にいがた経済新聞編集部のメンバーが、日々の取材活動の合間にいただく昼ご飯を日替わりで、真正面から他意を入れず、何モノにもとらわれず、お仕着せのグルメリポートに背を向け綴った、キシャの日常モノローグ。さて明日の担当キシャはどこで何を食べるのか、お楽しみに。

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