【凱旋帰国】赤道直下の「奇跡の島」ジープ島から一時帰国した渡会和馬さん(元新潟県上越市民)が語る人生観

渡会和馬さん(新潟県上越市の吉田宏司さんの自宅にて・梅川撮影)

小麦色に焼けた肌に白い歯がトレードマーク。

「これは小麦色って言うんですかね。むしろ、褐色ですね」と笑う。

彼は、赤道直下のミクロネシア連邦(西太平洋の島々で形成する国家)チューク州にあるジープ島で今年3月から3か月間過ごし、このほど凱旋帰国した渡会和馬(わたらい・かずま)さんだ。

ジープ島は直径35m、1周わずか111mの島で、広さは野球のグラウンドの内野の大きさくらいしかないが、日本のキー局の絶景番組で毎回1位になる「奇跡の島」とも言われる島。

渡会さんは岐阜県出身だが、2021年12月から2023年3月まで新潟県上越市に住んでいた。なぜ、新潟県上越市に移住し、なぜジープ島に行ったのか。

それは1冊の本との出会いだった。

「吉田さんの本が2013年に出たんですけど、その本をちょうどその時に、地元の本屋さんでたまたま手に取ってこんな世界があるんだっていう。偶然です」。

「シープ島は全く知らなかったです。その本には吉田さんの考え方が書かれていて、すごいなと。今の時代は増やすことが豊かになるような感覚が最初あったんですけど、その本を読んだ時に減らしていき、少しずつ大切なものを本当に見つけていくという考え方です」。

これが運命の1冊

その後、渡会さんは親に「自分の人生を生きたい」と話し、ヨーロッパ、アジア、アメリカ、南米など40か国の旅に出た。

「世界を旅してやっぱり、世界の広さを知ったのと、自分のこの世界の小ささを知りました。すごい人の目とかいろんなものが気になっていたんですけど、言葉が通じない分、ストレートに物事を伝えないと伝わらないことがすごく海外だと多かったので、思いって大切なんだと感じました」。

ここでいう吉田さんとは、ジープ島開島者の吉田宏司さんのことである。吉田さんは新潟県上越市出身であることから、渡会さんは上越市を訪問し、吉田さんと面会した。

「ジープ島のホームページを改めて調べた時に、吉田さんがSNSのFacebookを個人で始められているのを2020年の終わりぐらいに知って、僕から連絡させてもらいました。僕がフォローさせてもらったら吉田さんからフォローバックが来て、すぐメッセージでこの本をきっかけに世界を旅しましたということと、旅中にその本をずっと持って旅していたので、バイブルだと思っていましたと伝えました」。

ジープ島の生活はシャワーは雨水で、夜寝るのは満天の星を見ながら外でという豪快さだ。ジープ島では、ツアーを受け付けているが、オプショナルツアーでイルカ見に行ったり、ダイビングしに行ったり、シュノーケルをする。

「僕が思うところですけど、本当に大自然と人が繋がれるなというと思う瞬間と、知らない人同士が肩書とか年齢関係なく仲良くなっていくのを見て、本当にナチュラルに人が繋がるのも感じます。やっぱり誰もが感動できる景色はそこにありますね。夕日とか朝日とか、あの景色を見て感動しない人はいないんだろうなって。どこの国の人でも感動すると思うんですよ」。

「まずは、3年います」と言って若者はジープ島に帰って行った。

 

(文・梅川康輝)

ジープ島の日の出

サンゴ礁

イルカもたくさんいる

満天の星空

【グーグルマップ ジープ島の位置】

(写真は吉田宏司さん提供)

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