【ジュンク堂書店新潟店 提供】書店員が選ぶ「今月のおすすめ本」2023年8月

ジュンク堂書店新潟店(新潟市中央区)の書店員が選ぶ「今月のおすすめ本」。書店員の眼鏡に映った「今読んで欲しい本」を、書店員の生の声でお届けします。

書店員が選ぶ「今月のおすすめ本」2023年8月(提供 ジュンク堂書店新潟店)

今月は脳にまつわる本を集めてみた。・・・というと堅苦しく難しく思えるかもしれないが、私たちの仕事や生活に応用できる実用書・ビジネス書からエッセイ調なものまでその内容は様々だ。ここでは特に読みやすく、また読みたいと思えるようなものを取り上げた。これを機会に脳の不思議に触れ、脳の可能性に興味を持つ一助となれば幸いである。(ジュンク堂書店新潟店 自然科学書担当・石井裕也)

 

奇跡の脳 脳科学者の脳が壊れたとき(新潮社)ジル・ボルト・テイラー、竹内薫 訳 税込825円

奇跡の脳 脳科学者の脳が壊れたとき(新潮社)ジル・ボルト・テイラー 著、竹内薫 訳 税込825円

本書はサブタイトルにもある通り、新進気鋭の脳科学者である著者がある日、脳卒中に倒れ、そこから8年の歳月をかけて復帰していく過程が克明に描かれている。

これはただの体験記ではない。科学書、実用書、啓発書、エッセイ、スピリチュアル本?など様々な側面を持ち、読む人の置かれた状況や境遇によって見方も変わってくるだろう。

辛く、苦しい出来事にも関わらず、科学者である著者が客観的視点で描いていることで暗い話にはなっていない。むしろ「失ったことで得るものがある」、「不幸からも学びがある」といった前向きなメッセージが受け取れる。

当たり前の日常のありがたさを感じると同時に本書で語られる右脳のもたらす幸福感がどのようなものなのか興味を惹かれずにはいられない。

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ものがわかるということ(祥伝社)養老孟司 税込1,760円

ものがわかるということ(祥伝社)養老孟司 税込1,760円

沸騰化の夏、足元のコンクリートで干からびたミミズを見てその人生(虫生)の意味をふと考える。そんな経験がある人はこの本が思考の整理の一助となりうるだろう。

ある種哲学的、宗教的とも感じる内容で、考え続けることのできる人の思考とはこういう風に帰結していくのだな、と思う。

養老先生の著書は数多くあるが、この本は著者の思考の断片を比較的わかりやすく簡潔にまとめているため、養老孟司入門書と言っていいかもしれない。「ものがわかる」ということをこの本で分かろうとしなくてもいい。エッセイのような風合いもあるので肩の力を抜いて読むのが良いだろう。

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運動脳 BRAIN( サンマーク出版)アンデシュ・ハンセン、御舩由美子 訳 税込1,650円

運動脳 BRAIN( サンマーク出版)アンデシュ・ハンセン、御舩由美子 訳 税込1,650円

運動を体力作りやダイエットといった身体的向上を目的として行う人は多いと思う。ただ、運動の効果はそれだけではない。

本書を読めば運動がストレス解消、集中力・記憶力の維持、果てはうつ病や不安障害の解毒剤となることが分かるだろう。最新のデータに基づく脳科学の話だが、文章は読みやすく、内容は分かりやすい。ロングランで売れているのも頷ける。

運動することに迷っている人には動機付けに、絶賛運動中の人にはモチベーションアップになること間違いなしの一冊なのである。

ちなみにいつでも前者の私も本書片手に運動しようと思っています!!この暑さが落ち着いたらね…。

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(提供)ジュンク堂書店新潟店

【ジュンク堂書店新潟店 提供】書店員が選ぶ「今月のおすすめ本」2023年7月

 

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