【あす前夜祭】第98回謙信公祭が8月19日からスタート 新潟上越市の歴史と誇りを称える伝統的な祭り 

昨年の「謙信公祭」出陣行列の様子

 

新潟県上越市の謙信公祭の伝統と歴史

大正15年から続く長い歴史を持つ伝統的なイベントである新潟県上越市で毎年開催される「謙信公祭」。今年の第98回謙信公祭は8月19日~20日(18日は前夜祭)に行われ、上杉謙信公役には4年ぶりに公募で上越市の教員、横田聖さんが務める。この祭りは、戦国時代の名将・上杉謙信が生涯を通じて築き上げた功績と、その遺徳を讃え、後世にその偉業を伝えることを目的としている。

上杉謙信は、戦国時代の混乱の中で数々の戦を戦い、その武勇と智略で名を馳せた。特に川中島の戦いでは、武田信玄との間で数度にわたる激戦を繰り広げ、その名を日本史に刻み込んだ。謙信公祭では、これらの歴史的な出来事を再現し、訪れる人々に戦国時代の雰囲気を体験させることを目指している。

また、上越市民から選ばれる「上杉謙信公役」が、祭りの中心となり、出陣行列を率いる役割を果たすが、この役は、謙信公のふるさと「上越」に暮らし、その歴史と誇りを胸に祭りを盛り上げる重要な役割を持っており、上越市民の熱意と参加が、この祭りの魅力を一層高め、地域の人々の絆や連帯感を感じることができる。地元のみならず全国の人々からも愛されるこの謙信公祭は、毎年多くの観光客が訪れている。

 

戦国絵巻のような祭りのハイライト

この祭りの魅力は、何といってもその内容の豊富さと多彩なイベントで知られる。中でも、勇壮な「出陣行列」と戦国絵巻のような「川中島合戦の再現」は、多くの観客を魅了する主要なハイライトとなっており、鎧兜を身にまとった武者たちが、上越市の街を練り歩く。この行列は、上杉謙信が実際に戦場へと向かった際の様子を再現しており、その歴史的背景と迫力ある姿は、訪れる人々を戦国時代にタイムスリップさせる。

また、夕闇の迫る頃にかがり火のもとで行われる「川中島合戦の再現」は、上杉謙信と武田信玄との間で行われた五度の戦いの中でも、最も激しかったとされる第四次合戦を再現したもの。再現戦では、戦術や戦略が実際に用いられ、武者たちが駆け回る様子は、まるで映画の一シーンのようで、当時の人々の生き様を感じ取ることができ、歴史や文化に興味がある人はもちろん、家族連れや友人同士での訪問者にも楽しめる内容となっている。

昨年は、上越市の中川幹太市長が謙信役を務めた

 

地元の支援が祭りの鍵となる

地元上越市民の熱意によって支えられているのも大きな特徴。上越市民から選ばれることが伝統の「上杉謙信公役」は、祭りの中で多くの役割を果たすが、その中でも出陣行列を率いる姿は、多くの市民や観光客から注目される。また、祭りの運営や準備には、多くのボランティアや参加団体が関わっており、その熱意と努力が祭りの成功を支えている。地元企業や団体のサポートも欠かせない要素であり、上越市全体が一丸となって、この祭りを盛り上げているのが感じられる。

 

全世代が楽しめる祭りの魅力

家族連れをはじめとする、あらゆる年齢層の来場者に楽しめるのも魅力の一つ。子どもたちも積極的に参加しており、武者や踊り子として行列に参加する姿や、学校や地域での練習の様子は、次世代へと伝統を継承していく姿勢を示している。戦国時代の武者や姫の衣装を身にまとい、実際に行列に参加する体験など、これにより、子どもたちは歴史や文化を身近に感じることができるとともに、祭りの一員としての誇りや役割を学ぶことになる。また、子ども向けのワークショップや伝統的な遊びの体験コーナーも設けられており、手を動かしながら楽しみながら学べる場となっている。

 

歴史と多彩なイベントが融合する祭り

毎年夏に開催されるこの祭りは、主要なイベント・プログラムを公式サイトで確認することができるとのこと。また、アクセス方法や駐車場情報、周辺の宿泊施設や観光スポットなどの情報も提供されており、遠方からの来場者にも安心して訪れることができるよう配慮されている。

歴史的背景や多彩なイベント、地元市民の熱意が結集した一大イベントである、新潟県上越市の「謙信公祭」。「謙信公祭」を訪れることで、新潟県上越市の歴史や文化、そして地域の魅力を存分に体験することができるだろう。

上越市の春日山城址にある上杉謙信像

 

【関連サイト】
謙信公祭公式ホームページ

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