【食品バリューチェーン最適化目指す】シノプスと伊藤忠商事、ウオロク(新潟市中央区)で実証実験開始
株式会社シノプス(大阪府大阪市)は8月17日、伊藤忠商事株式会社(東京都港区)とともに構築に向け取り組んでいる「食品デマンド・チェーン・マネジメント」の実証実験を、株式会社ウオロク(新潟市中央区)で開始したと発表した。
シノプスと伊藤忠商事は2022年1月、食品ロス削減や物流の効率化といった食品バリューチェーンの最適化を実現するための「デマンド・チェーン・マネジメント プラットフォーム」構築に向けた業務提携契約書を締結。小売業106社で導入されている需要予測型自動発注サービス「sinopsシリーズ」のノウハウを持つシノプスと、伊藤忠商事の豊富なネットワークを生かし、デマンド側である小売業の需要予測データを卸売業や製造業につなげることでサプライチェーンの最適化を目指す。
今回はウオロクで、物流センターの在庫圧縮と特売品の物流センターへの納品リードタイムを長期化する実証実験を開始。実証期間は、8月から11月を予定。
今回はウオロク全店で導入しているsinopsで算出した店舗の需要予測データを再活用し、物流センターの稼働効率の向上を図る。
併せて、食品バリューチェーンの最適化を目指し、特売品における納品リードタイムを長期化させる実証実験も行う。sinopsで特売品の需要予測を14日先まで行い、従来は数日前に確定していた卸売業への特売品の発注を、14日前に確定する。納品リードタイムを長期化することで、卸売業の特売期間中の追加発注の対応に向けた需要予測や在庫調整業務の負荷軽減、物流センターの過剰在庫や欠品リスクの抑制が期待できるという。
今後も、ほかの小売業でも同様の実証実験を行い、在庫圧縮率や納品LT長期化における物流改善の効果を現場検証していく。