【危ぶまれる被害拡大】「 渇水対策の支援を深堀りしていきたい」、花角知事が連日続く酷暑による渇水被害について言及
新潟県の花角英世知事は8月23日、新潟県庁で定例記者会見を行い、連日の猛暑による水稲などへの渇水被害について言及した。
連日の猛暑により、新潟県内で拡大している農作物などへの渇水被害について、新潟県の花角英世知事は会見で「県では渇水被害に対応するために様々な取り組みを進めている。技術的な情報提供や指導、場合によっては要望に応える形で消雪用の井戸などの活用もできるようにする、あるいは多面的な交付金の充当を徹底するように市町村などと連携してきた。今後も被害の拡大が懸念される中で渇水対策の支援を深堀りしていきたいと考えている」と話した。
続けて、「2018年は渇水被害が拡大していた年だったが、その時の対応なども参考にしている。一つ目は農作物の干ばつ被害を軽減するために農業者などが行っているポンプの借り上げや購入、こうした費用を補助している市町村もたくさんあるが、そこに対して県も支援しようと考えている」と語った。
現段階での被害規模については、「明らかに今年の収穫に影響するような被害が出ているところは、数字では米や他の園芸作物を入れても約600ヘクタールぐらいある。(県全体の)作付け面積は約16万ヘクタールの中での割合としては(現段階では)多くないが、問題はこれから農作物の高温障害を含め、被害が拡大すれば品質の劣化により値段が下がっていくおそれがある。そうしたことも含めた被害を考えた時に、ちょっと今の段階では見通しがつかない」と話した。
続けて、花角知事は「新潟県は幸いにして大きな川をいっぱい持っている地域だ。このような状況においても問題がない地域もたくさんある。ただ、天水田や中小河川、湧き水など雨量によってかなり変動するような地域はより対処能力を上げていく必要があると思っている。ため池の新設など地域によって色々と考えていかなければいけない。市町村や農業団体、農業者などと相談しながら対応策を考えていく必要がある」と語った。