【道の駅特集】実は埋立地! 日本海に沈む夕陽と、新鮮な刺身が売りのうみてらす名立(新潟県上越市名立区)【動画あり】
道の駅「うみてらす名立」(新潟県上越市名立区)のオープンは2000年の7月20日で、当時の海の日であった。当時は道の駅ではなく、新潟県名立町(現上越市名立区)の観光施設として開業した。2008年9月から正式に道の駅となった。
うみてらす名立は、高速・北陸道のトンネルの大量の残土を利活用して海を埋め立てた施設だ。新潟県糸魚川市の道の駅「マリンドリーム能生」と同じパターンである。海が近いのも頷ける。
「うみてらす名立」を運営する株式会社ゆめ企画名立の細谷貴雄代表取締役は「完全に複合施設になっているので、魚を売って、レストランがあり、ホテルもある。プールやお風呂もある。元々、名立町が小規模の町だったので、交流人口の拡大や若者の就労先として観光施設を目玉として作ったと聞いている」と話す。
また、北陸道の「名立谷浜インターチェンジ」との連携については、「名立は平地がなかなかなかったので、インターチェンジも山にあったので、連携は難しかったと思う」と語った。
地元を含めた新潟県内とともに、長野県の利用者が多いという。宿泊は関東を含めて全国になるが、やはり、「海なし県」で高速・上信越で近い長野県が多いという。年間来場者数は、コロナ禍前で38万〜39万人。コロナで落ち込み、昨年は29万人。今年は昨年より回復し、30万人の大台に乗る見込みだ。
長野県の利用者が多いため、レストランは魚中心であり、ホテル宿泊者には、1階の魚売り場で好きなものを選び、刺身と焼き魚にするプランが好評だという。宿泊と魚が両方あるという同社の強みを存分に発揮したサービスである。
魚では真鯛と甘えび、ゲンギョが売りだという。ゲンギョは甘えびと一緒に揚がり、昔は捨てていたという魚で、干して珍味として食べられている。独特の味でお酒のつまみとして愛されている名立区名産の深海魚である。
「お客さんの動きが、従来の団体から今は個人に移ってきたかなという感じだ。観光バスよりも自家用車で動く人は増えている。観光バスだと、東北のお客さんが金沢に向かう途中のお食事が多い」(細谷代表取締役)。
細谷代表取締役は「海がすぐ近く、ローケーションがよく、日本海の夕陽がきれいです。夏休み中はプールもあるので、家族連れが増えますね」と話していた。
(文・撮影 梅川康輝)