コジマタケヒロのアルビ日記2023 Vol.14 秋山裕紀 「明確な数字」

アルビレックス新潟の秋山裕紀選手

「Jリーグの新人研修で、25〜26歳くらいで多くの選手が引退する厳しい世界だと聞かされていました。でも、自分に自信があったし、やれるという気持ちもありました」と話すのは、試合に変化をつけられるパスが魅力のボランチ、秋山裕紀選手。

「でも、新潟に加入して、チャンスがもらえなくて、悔しい日々が続きました。それでも腐ることなく、毎日筋トレをして、日々の練習を120%でやり続けた結果が今に通じていると思います」

前橋育英高校の2年時には全国高等学校サッカー選手権大会で優勝。2019年にアルビレックス新潟に加入するも、20年には沼津、21年には鹿児島へ育成型期限付き移籍。

「去年のオフに高校に顔を出したら、監督やコーチから言われたんです。『“絶対に新潟をJ1に上げます”と言っていた裕紀は、苦しい4年間を経験したと思う。でも、それを乗り越えて、公言していた目標も達成した。本当に強いと思う』と。やり続けてきてよかったと思うと同時に、ここからが本番だって気合いも入りました。J1という舞台で活躍できれば、日本代表というものも見えてきます。確実に昨年よりステップアップのチャンスが増えていると思っています。より明確になった自分の課題や通用する武器などに目を向け、自分自身に磨きをかけていきたいです」

昨年末に話を聞いた際、大学でサッカーを経験してきた同世代がJデビューしてくる今年こそ、勝負の年と話していた秋山選手。

「プロで4年間やってきた差を出せなければ、自分の存在価値はないという覚悟で今季はピッチに立っています。そうすると、試合での立ち位置や試合に対しての考え方にも変化が出てきました。『裕紀が出たら、流れが変わった』とサポーターの方の声は嬉しいのですが、アシストや得点など、試合の結果に直結する部分にもっとこだわっていかないといけないって。そこにこだわらないと上位のチームには通用しないし、自分自身もステップアップできない。もっと意識と責任感を持って試合に臨もうという気持ちが芽生えました」

残り三分の一ほどになったリーグ戦に加え、準々決勝まで勝ち残っている天皇杯もある。

「明確な数字としては、残り試合で3ゴール3アシスト。目に見える結果を残したいと思っています。チームとしては、天皇杯の優勝。リーグ戦は勝ち続ければ、ひと桁順位というのもまだまだ残されていると思っています。ひと桁で終えるのか、ふた桁で終えるのかでは来シーズンの新潟の立ち位置が大きく変わると思っています。一つでも上の順位で終われるように、勝ち点をとにかく積み重ねていきたいです」

持ち前の展開力に加え、守備力も身につけ、新潟の中盤に欠かせない存在となった秋山選手。
J1で経験を積み、さらに進化を続けている秋山選手の活躍に期待だ。

 

◎アルビライター コジマタケヒロ

練習、ホーム戦を中心に日々取材を続ける、アルビレックス新潟の番記者。また、タウン情報誌の編集長を務めていた際に、新潟県内の全日本酒蔵をひとりで取材。4冊の日本酒本を出した、にいがた日本酒伝道師という一面も。(JSA認定)サケ・エキスパート。

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