【亀田が生まれ変わろうとしている】亀田製菓が中長期成長戦略について発表、徹底的な独自価値創造型の事業構造へ変革

新潟市江南区に所在する亀田製菓の本社

亀田製菓株式会社(新潟市江南区)は8月28日、亀田グループの中長期成長戦略について発表した。

亀田製菓をはじめとする「亀田グループ」は、「国内米菓事業」「海外事業」「食品事業」を3本柱に掲げ、国内米菓事業ではさらなる販路の拡大、海外事業では米文化のある国を中心に展開し自社NB・パートナー連携などで新規開拓を推進、食品事業では米の加工性・機能性を活用した付加価値の高い食品の提供などを推進していくという。

また、構造改革により早期に収益基盤を立て直し、2026年までに安定的な収益体質へ転換(最高益)。その基盤をベースとした拡大戦略によって高収益の成長を目指す。

亀田グループの現中期経営計画(2021年から2023年(予想))までの業績については、国内米菓事業・海外事業共に中期経営計画を超過する形で堅調に推移している。一方で、営業利益については、2021年度以降環境変化に起因するコスト高に伴い大幅に悪化した。

事業規模拡大の為の積極投資により短期的に売上高が成長した。一方で、同時に到来した外部環境の劇的な変化により利益計画は大幅に未達。想定した規模拡大に伴う投資回収の計画から遅れが生じている。

また、規模拡大のスピードと変化に対応するための事業戦略建て直し・リソースの確保が追い付いていないのが現状だという。

今後の長期的な方向性と事業構想については、「徹底的な独自価値創造型の事業構造へ変革」を掲げ、亀田グループの持続的優位を実現する独自性を明確にし、各事業戦略を再構築し統合するとしている。

基盤である国内米菓事業の戦略骨子については、重点4ブランド(亀田の柿の種、ハッピーターン、亀田のつまみ種、無限シリーズ)の生産能力増強、新製法・新技術の活用による価値創造、SNSなどを活用した顧客との接点づくり、販売売価や販促費の見直しなどを行い、独自価値創造による亀田ファンの増大を狙い、収益力強化と新規顧客層獲得を目指す。

財務目標については、2022年度は949億円だった純売上高(連結)を、2030年度までに純売上高1,400億円(連結)に引き上げることを目標としている。

亀田製菓のジュネジャ・レカ・ラジュ代表取締役会長CEOは今後について、「亀田が生まれ変わろうとしている。原材料費の高騰、エネルギーコストの上昇などの影響もあり、2022年度は営業利益(目標を)達成できなかった。今のビジネスモデルは古くなっているのではないかと思う。日本の人口が減少する中で、この先は値上げだけでは対応できない、限界がある。私たちは私たちの強みを活かして、徹底的な独自価値創造型の構造にしなければいけないと思う」と語った。

 

【関連記事】

【Q1決算】亀田製菓株式会社(新潟市江南区)、同業他社代替需要による増益の反動減を吸収しきれず減収減益  (2023年8月4日)

こんな記事も

 

── にいがた経済新聞アプリ 配信中 ──

にいがた経済新聞は、気になった記事を登録できるお気に入り機能や、速報などの重要な記事を見逃さないプッシュ通知機能がついた専用アプリでもご覧いただけます。 読者の皆様により快適にご利用いただけるよう、今後も随時改善を行っていく予定です。

↓アプリのダウンロードは下のリンクから!↓