【議論白熱】新潟県上越市が通年観光に関する市民と市長の対話集会を開催 中川幹太市長「上越市の米、発酵文化をアピールしたい」

会の冒頭で挨拶する上越市の中川幹太市長

新潟県上越市は8月30日夜、市民と市長の対話集会を市内で開催した。上越市の中川幹太市長が進めようとしている通年観光に関して今月に入って数回に分けて行なっており、この日は高田地区の「城下町高田・町家と雁木」、「城下町高田・寺町の寺社群」の前半、後半の2部制で行われた。市民、市議会議員、市役所職員などが参加した。

そのうち、前半の意見交換会では、市民の男性が「インバウンドは寺院については京都を見ればいいと言っており、今日配布された資料を見ても、インバウンドに力を入れているとは思えない」、女性が「通年観光に期待を持っている。サメを食べるために県外から実際に人が来ている。上越で歴史があるサメ食文化は観光にいかせると思う」、男性が「お米がポイントになるのではないか。日本一美味しい米が食べられる上越にしたらどうか」、男性が「通年観光に期待している。上越は魅力あるものが多いが、どのように発信するか、上越のオンリーワンは何かを考えるべきだ」などといった市民からの意見が出た。

対話集会の様子

これに対して、中川市長は「雪を見たことがない人が日本にも海外にもいる。上越市の豪雪に耐えてきた町家・雁木を世界に発信したい。私は、ロッテアライのスキー場に勤めていたことがあるが、こちらにはオーストラリア人が沢山来る。オーストラリア人は雪を見たことがない人もいて、オーストラリアでスキーをするにはすごくお金がかかり、妙高に来て泊まってスキーをした方が安い。先ごろ、オーストリアに行ってきたが、現地では30度あっても乾燥しているので暑くない。上越に帰ってくると、湿度があるのでサウナのように暑い。逆に言えばだからこそ、上越市には酒、醤油、味噌などの発酵文化がある。発酵のまちをアピールしていきたい。また、上越の米は美味しいので、観光客にはおにぎりを食べてもらいたい」と話した。

一方、春日山などの整備に関して中川市長は、「観桜会は最高で120万人、謙信公祭がガクト謙信で21万人来たが、イベント観光であり、調査によるとそれ以外は観光ユースではなく、ビジネスユースが多い。また、NHK大河ドラマ「天地人」の放映の時には、山のように人が来たが、ほとんどが2度と来ないと判定されてしまった。それは、見る所がない、トイレが汚い、お土産が買えないという理由だった。春日山は整備し、美味しいものが食べられる場所を作りたい」と語った。

また、一部の市民からは、通年観光に反対する意見も出され、中川市長に苦言を呈する場面もあった。

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