株式会社コロナ(新潟県三条市)の2021年3月期決算(連結)が増収増益に

株式会社コロナ本社

株式会社コロナ(新潟県三条市)は7日、2021年3月期の連結決算を公表した。売上高は821億6,900万円(前年同期比4.4%増)、営業利益は9億6,300万円(同85.9%増)、経常利益は12億8,300万円(同62%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億2,600万円(同62.2%増)と、増収増益の決算となった。期末配当は28円と据え置いた。

新型コロナウイルス感染症の拡大により展示商談会等のイベントや訪問営業において一部制限が続いたため、オンラインを活用した営業活動の施策等を講じたが、一部商品の販売に影響が生じた。一方で、在宅時間の増加などにより暖房機器や空調・家電機器の販売が順調に推移したため、業績への影響は軽微にとどまった。

 

暖房機器

暖房機器の売上高は、265億5,100百万円(前期比12.2%増)となった。新製品である寒冷地向け石油暖房機「FIRNEO(フィルネオ)」をはじめ、石油ファンヒーターや遠赤外線電気暖房機などの提案活動を行い、販売も好調に推移した。また、12月中旬からの寒波到来も販売の後押しとなり、防災需要の高まりから電源が不要なポータブル石油ストーブも好調に推移した結果、暖房機器全体は前期を上回った。

 

空調・家電機器

空調・家電機器の売上高は、190億円1,800万円(前期比5.3%増)となった。ルームエアコンは初夏の気温上昇や新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う在宅時間の増加などもあり、ウインドタイプを中心に販売が順調に推移。また、除湿機は部屋干し需要の増加などもあり前期を上回り、空調・家電機器全体は前期を上回った。

 

住宅設備機器

住宅設備機器の売上高は、310億7,000万円(前期比2.0%増)となった。主力商品であるエコキュートは、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及や買い替え需要が拡大する中、業界トップクラスの省エネ性能である最上位機種を軸に販売活動を進めたことで、順調に推移した。また、空気清浄・除菌等の機能を備えた多機能加湿装置「ナノフィール」などのアクアエア商品も好調に推移し、住宅設備機器全体は前期を上回った。

 

今後の見通しについて

2022年3月期通期連結業績予想は、売上高が788億円(4.1%減)、営業利益は10億円(前期比3.8%増)、経常利益は1億3,000万円(前期比1.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は9億円(前期比43.8%増)を見込む。

先行きについては、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せないことから、引き続き同感染症の経済や企業活動への影響を予想している。さらに、住宅関連機器業界では、中長期的には世帯数の減少や住宅の長寿命化による新設住宅着工戸数の減少が予想されるほか、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する可能性もあり、住宅市場を取り巻く環境は依然として不透明だ。

販売活動においては、今後も展示商談会等のイベントや訪問営業における一部制限が継続すると予想される一方、在宅時間の増加が暖房機器や空調・家電機器の需要増加につながる可能性がある。また、生産活動においては、大きな影響はないと見込んでいる。

 

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