【注意報から警報へ】新潟県が「クマ出没警戒警報」を発表、人身被害の拡大を懸念
新潟県は9月1日、ツキノワグマの出没による人身被害の拡大が懸念されるため、「クマ出没警戒警報」を発表した。期間は9月1日から11月30日まで。
今秋は、ツキノワグマ(以下 クマ」)の出没が多発し、死亡事故が発生した令和2年のような人身被害の拡大が懸念される。そんな中、新潟県民がクマから命を守る行動を促すため、これまでの「クマ出没警戒注意報」から警戒段階を引き上げ、「クマ出没警戒警報」を発表した。
警報発表の背景としては、「今秋はクマのエサとなるブナの実が「凶作」と予測されたことから、冬眠前のクマがエサを求めて人里へ出没する可能性が高いこと」や「過去の結果から、ブナの実が並作~豊作であった年の翌年に、クマの出没件数が増加する傾向があり、今年はこの条件に該当すること」などがある。
また、大量出没の発生した令和元年度および令和2年度には、人身被害の多くが秋季(9~11月)に集中したことから、この時期の警報発表となった。
県は今回の警報発出に伴い、新潟県民に対し「地域のクマ目撃情報を確認し、クマのいるところには近づかない」「 複数で行動し、ラジオや鈴など音の鳴るものやクマ撃退スプレーを携行する」「クマの活動が活発な早朝や夕方の入山を避ける」「クマのエサとなる生ゴミや不要となった果樹(柿、栗など)を適切に処分する」「クマに出会ったときは慌てずにゆっくり後退する」「クマに襲われた場合、地面に伏せて頭・首・腹を守る(両手で首の後ろをガードする)」と呼びかけている。
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