【キシャメシ】9月11日、国道8号線「謎店街道」を行く、「ミシュラン」と名の付いた食堂がエモいほどにウマい

国道8号線(新潟市南区)に位置する「ミシュラン」。昔から見なれた看板だが、入ったことはなかった

キシャメシのコーナーも始まって半年続いたが、ここに来てひとつの傾向が見つかっており、にいけい編集部だけで話題になっている。新潟市西区黒埼~三条市の間の国道8号線沿線の店を紹介すると、なぜか閲覧数が伸びるのだ。理由はわからないが、実はここまでのキシャメシ閲覧数1位、2位がいずれもこれに該当する。

店名がなかなか思い切っているが、この感じ、まるで実家みたいに落ち着く

南区在住諸兄には申し訳ござらぬが、決して「今、新潟でもっとも注目されるスポット」とかではないはず、確か。どちらかといえば、あまり昔から変わり映えしない風景が続く。それだけに「あの店30年前からあるけど、そういえば1回も入ったことないな」みたいな店が多いスポットでもある。考えてみれば「つぶれない店」は「オモウマい店」に違いない。

ラーメンスープへのこだわりを表現。健康は確かに大事だ

「ミシュラン」って店名、インパクトあり。飲食業を商うとして、これをつけるのは自信の表れに他ならない。この店名で、旨くないわけがない。考えるまでもなく入店。

店内を見ると、年配のご夫婦(聞いたわけではないが、たぶんそうだろう)がカウンター内の厨房で忙しそうに作業している。昼時なので席は比較的埋まっている感じ。カウンターの上におびただしい数の短冊メニュー。「昼は食堂、夜は居酒屋」の感じか。

メニューに目を落とすと、ステーキやハンバーグも看板にしているご様子。ただホワイトボードに「当店のラーメンスープは五泉のわき水をつかわしてもらってます。豚、鳥、ヤキアゴ、地元の野菜、じっくり9時間煮出しました(原文ママ)」と、独自のこだわりを表現している。ここまで謳っているのだから、そこはラーメン類に行きたいところだ。
ということで「肉野菜メン・醤油味」(税込850円)をチョイス。棚から「漫画・鬼平犯科帳」を持ってきて読みふけっているうちに着丼。

肉野菜メン・醤油味(税込850円)

見た目タンメン風。さっそく自慢のスープを一口。あっ、うんま!
確かに、使っている水が良いってのはわかるなあ。だからなのか、上品なアゴダシの伸びが良く、旨みがくっきりしているし、雑味がない。野菜の旨みもしっかり出ている。中太よりちょっと太めの麺も良い。めちゃウマい。滋味深いなあ、という1杯に仕上がっているのは「9時間煮出した」賜物か。

このスープ、ポテンシャル高すぎ!クセになる

恒例のリフト写真もいっときますか

洗面器状の大きめの丼で食べ応えはあるが(しかも麺類注文の客はご飯一杯無料)、おかわりしようと思えばあと2杯いける、それくらい嫌味のない味で美味しい。あっという間に完食。

ところでこのお店、調べてみたらにいがた経済新聞に登場するのは初めてではない。なんと2年前の7月23日の記事「新潟市南区のレストラン『ミシュラン』で火災が発生」というもの。消火活動を行う動画も掲載されていた。消火活動の結果、火はほどなく消し止められたが、ご主人は火傷を負ったと記事にはある。災難な話で気の毒だったが、迅速な消火活動で被害が小さかった分、こうしてひとつの貴重な味が守られているのだ。

これ、8号線沿線は、掘ればまだまだ「知られざる名店」が出てくるかもしれない。もったいないから小出しにしよう、と思う記者であった。

(編集部I)

 

【ミシュラン】

新潟市南区高井東1丁目13-21

営業時間 11時~15時、17時~23時

不定休

<グーグルマップより>

【キシャメシ】は、にいがた経済新聞編集部のメンバーが、日々の取材活動の合間にいただく昼ご飯を日替わりで、真正面から他意を入れず、何モノにもとらわれず、お仕着せのグルメリポートに背を向け綴った、キシャの日常モノローグ。さて明日の担当キシャはどこで何を食べるのか、お楽しみに。

【前回のキシャメシ】

9月10日 開店なんと朝6時開店「朝ラーメン」とは何か? 中華そば蘭(新潟県阿賀野市)

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