【通話中のあなた、それ詐欺です!!】新潟県警と金融機関が協働し特殊詐欺被害未然防止シールを作成、県内の金融機関ATM前に設置へ
新潟県金融機関防犯協議会と新潟県警は9月11日、第四北越銀行 本店営業部(新潟市中央区)において、同協議会と新潟県警が協働し作成した特殊詐欺被害防止シールを設置した。
2023年7月末の特殊詐欺被害認知件数は109件。そのうち、還付金詐欺は31件(前年同期比±0)、被害額3,687万円(前年同期比568万円増)と高水準となっている。
そこで新潟県金融機関防犯協議会と新潟県警は協働し、視効果を利用した立体的に見える「被害防止広報用シール」を作成した。作成したシールは今後、新潟県内の金融機関のATM前の床約1,400か所に順次設置していく予定だ。
今回、第四北越銀行に設置された特殊詐欺被害未然防止シールはATM前の床面に張り付けられた。従来、こういった特殊被害防止のための掲示物はATMの横など、視線を真っ直ぐ向けた時に視界に入る様に掲示されていた。
しかし、還付金詐欺などの特殊詐欺では、携帯電話で犯人が被害者に指示を出してATMを操作させるケースが多く、携帯電話機へ視線を落とした時に視界に入りやすい床面への設置の方が効果的と考えられ、設置に至ったという。
また、還付金詐欺では銀行の窓口業務が終了するのを犯人側が見計らって実行されるケースが多く、被害者自身が特殊詐欺被害に遭っていることに気づかなければ被害を食い止められない場合が多い。そういった中、こうした掲示を通して特殊詐欺被害を未然に防止していくためにも設置が必要と考えられている。
第四北越銀行リスク統括部マネー・ローンダリング対策室の髙橋賢郎室長は特殊詐欺について、「お客様の利便性を損なうという目的ではなく、お客様の財産を守るために色々とお話を聞かせて頂くことがあります。最大の目的はお客様の財産を守るためと認識頂ければと思います」と語った。
シール設置後、県警は第四北越銀行本店営業部の街頭に立ち、特殊詐欺被害防止を通行人に呼びかけた。
2022年に県内で発生した特殊詐欺の中では被害額と件数ともに還付金詐欺が多かった。今年も被害件数こそ、昨年の同時期と同等だが被害額は568万円増加しており、新潟県警では還付金詐欺に対し強く警戒を呼びかけている。