【長岡新聞】長岡署が強盗対応訓練を実施 県労金長岡支店と連携

窓口の職員に現金を要求する強盗(訓練)

長岡警察署はこのほど、新潟県労働金庫長岡支店と連携して強盗訓練を実施した。強盗は刃物を所持すると想定、危険防止に配慮しながら見事に撃退した。訓練の後は同支店の駐車場で、模擬カラーボールの投てき訓練も実施、訓練には同支店職員が9人、長岡警察署員が2人参加して防犯に努めた。

 

カラーボールの投てき訓練も

強盗訓練は、通用口から入ってきた強盗が窓口で現金を要求し、職員が渡した現金を持って逃走するという想定。実際に非常通報ボタンを押して110番受理用電話機で通報するなど緊張感のある訓練だった。

強盗訓練が終わると、参加職員全員でカラーボールの投てき訓練を実施した。カラーボールが着色された異液体が透明なボールに入っている。これを犯人にぶつけると中のカラーが犯人に付着するので、犯人を特定し安い。今回は訓練のため「模擬カラーボール」を使用した。

同署の中村敏彦・生活安全課長は「足元をめがけて投げる。ためらわずに投げる」とアドバイス。職員1人ひとりが1球ずつ強盗に見たてたカラーコーンにボールを投げつけた。狙いを定めてカラーボールを投げる職員は真剣そのもので、逃げる強盗にカラーボールを当てるためには、普段からしっかりとした訓練を行うことを認識していた。

 

知らせる、落ち着かせる、覚える、追いかける

最後に、中村課長は訓練の講評を行い、「もし強盗が来たら、人命の安全確保を最優先してほしい。そして、迅速に警察へ通報してほしい」。そして、次に挙げる4つのポイントを念頭に置いて対応してほしいと述べた。

4つのポイントは、①知らせる(上司や同僚へ強盗が来たことを知らせる、警察へ通報する)②落ち着かせる(お客様への対応、強盗への対応)③覚える(強盗の外見、声、話し方、逃走方向、逃走方法など)④追いかける。

同店の川村崇範次長は「普段から職員の防犯意識を高めるために、朝礼で注意喚起を行いDVDの鑑賞等も行っている。警察と連携した訓練は初めてでリアルな緊張感のある内容になった。もしもの時は、お客様の命を最優先に考えて対応したい」と話し、「身の引き締まる思いだ」と防犯への緊張感をあらわにしていた。

中村課長によると、今年の強盗事件の発生は2023年9月現在次のとおりとなっている。▽県内の金融機関での強盗0件(昨年は新潟市で1件発生)▽県内のコンビニでの強盗1件(新潟市)▽全国の金融機関での強盗8件(7月末現在)、うち7件は凶器を使用。

長岡新聞 2023年9月14日付)

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