【制度改正から5年】文科省が全国8会場とオンラインで専門職大学の説明会、開志専門職大学(新潟市中央区)も北畑隆生学長らが特徴や学生の声を紹介

文部科学省は9月21日、専門職大学の説明会を全国8会場とオンラインで開催した。開志専門職大学(新潟市中央区)からも北畑隆生学長をはじめ実務家教員と学生も登壇し、専門職大学の特徴や学生の声を紹介した。

専門職大学は2019年の制度改正によりできた大学制度で、2023年4月現在は全国に23校が設置されている。今回の説明会は、制度改正から5年が経過したことから、改めて制度の周知を目指して高等学校の管理職や進路指導担当者などを対象に開催した。

センター会場となった東京国際工科専門職大学には、同大学のほかにも12大学と2短期大学が出席。学生たちによる企業内インターンでの経験の紹介や、卒業後の進路の説明のほか、オンラインも含む各会場で相談会も実施した。

開志専門職大学の北畑隆生学長

会の挨拶に立った専門職大学コンソーシアム会長を務める開志専門職大学の北畑学長は、同大学の事例をもとに専門職大学の特徴を説明。「『成長分野での人材育成』と『実践的な教育』の2点が特徴」だと話す。

「成長分野では高度な人材が不足している。既存の大学が十分に対応できていない部分を中心に、人材を供給するのが専門職大学の使命。一方で学生の側から見れば、就職に有利で、実力に見合った職に就ける。成長していく産業に合わせて自分の活躍する機会が増えるため、希望の持てる分野だ」(北畑学長)という。

また、専門職大学は既存の大学と異なりクラス制であることや実務家教員の割合が多いこと(教員の4割以上)、長期の企業内インターンをカリキュラムに取り込んでいることが特徴。北畑学長は「少人数のクラス制により、学生数に対する教員の数が多くなる。開志専門職大学の例だと、非常勤教員も含めれば学生6人に対して教員1人の割合で、学生と先生の距離も近い。また、学生にとって実務家教員は、現在進行形の産業と社会を踏まえて教えてもらえる存在で魅力的」と語る。そして、企業での経験を活かし「明確な職業意識と目標意識を持って学習できる点が専門職大学の強みだ」と力を込める。

専門職大学で活躍する実務家教員も紹介。開志専門職大学からは事業創造学部の小川元也准教授が登壇した。「ビジネスを勉強するのは社会を経験してから、というのは古い風潮。新卒からMBAへ進学する人や起業する学生が増えており、ビジネスを早くから学ぶのは当たり前になっている」として、自身の経験に基づくマーケティングの授業やアクティブラーニングを取り入れた授業をしていると話す。

学生たちがインターン経験談を語る

また、実際に企業内インターンを経験した各大学の学生も登壇。生活用品開発大手などでのインターンを経験した開志専門職大学の学生は、受け入れ先での苦労や失敗談を聞かれ「大学で学んだ学術的な内容が、必ずしも会社で通用するとは限らないと知った。実践的に学んだ内容でも、そのタイミングで現場ではどの知識が使えるのか、を考えながら実践していかなくてはいけない」と話した。一方で「そうした学生と社会人のギャップを社会に出る前に気づいて、足りないところを学校で勉強できたので、実習は有意義だったと感じている」と確信を込めて語っていた。

会場の様子

 

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