【負債総額6億1,541万円】長岡火力発電所を運営する株式会社長岡火力発電所(東京都)が特別清算開始決定

株式会社東京商工リサーチ新潟支店によると、長岡火力発電所(新潟県長岡市)の運営を行う株式会社長岡火力発電所(東京都、設立2015年10月23日、資本金1億円、代表清算人 荒木秀輝氏)は 8月31日、東京地裁より特別清算開始決定を受けた。

申請代理人は南賢一弁護士(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業、東京都千代田区大手町)ほか。負債総額は6億1,541万円。

投資ファンドの出資のもと、ガス火力発電施設「長岡火力発電所」(新潟県長岡市)の運営を目的に設立された。長岡火力発電所は、国内最大級の埋蔵量を誇る「南越路ガス田」から産出される天然ガスを燃料とした発電を手掛け、長岡市の誘致を受けて2016年4月に造成をスタートし、2018年7月から稼働を開始した。

設備投資には金融機関からプロジェクトファイナンスを導入し、新電力大手、株式会社F-Power(現 株式会社エフ管財、東京都中央区、以下F社)に売電して借入返済に充当する資金計画だったが、2021年3月にF社が経営難から会社更生法を申請するに至ったことでことで販売がとん挫、計画に狂いが生じ事業環境が大きく悪化した。

借入返済の負担が重荷となるなか、長岡火力発電所はシェル(英国・ロンドン)の子会社であるシェルオーバーシーズホールディングス社に売却された。日本の再生可能エネルギー市場を見据えるシェルにとって、季節や天候などによる発電の変動が見込まれる再生可能エネルギーに対して、出力調整が可能なガス火力発電を確保し、安定的な電力供給を行いたい思惑があった。

さらに2022年9月30日、会社分割方式により設立した新会社「長岡パワージェレーション株式会社」(東京都)に事業譲渡し、新体制での経営に移行した。

その後、同社は2023年6月14日、株主総会の決議により解散して今回の措置となった。

なお、長岡火力発電所は新会社のもとで、稼働を継続している。

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