コジマタケヒロのアルビ日記2023 Vol.18 長谷川巧 「アタッカー」
9月23日、ホーム・ビッグスワンに横浜FCを迎えたJ1リーグ第28節。この日の新潟は非常にバリエーションに富んだ得点の取り方を披露し、3-1で勝利した。
島田譲選手の渋いパスからの三戸舜介選手の左足一閃。
セットプレーからの渡邉泰基選手のヘディングシュート。
そして、終了間際、ダメ押しとなる高宇洋の豪快ミドル。
今回の主役は、3点目の高選手へのアシストを決めた、長谷川巧選手。
「モトキ(長倉幹樹)の中での動きが見えていたが相手の選手が2人ついていたので、難しいなと思い、自らドリブルで仕掛けようとも思いました。でも、視野を広げたらヤン(高宇洋)がフリーでいるのを見つけたので、ヤンに預けたという感じです。ヤンが蹴った瞬間、『入ったな』と思いましたね。相手の外を巻いて、ものすごくいい軌道だったので。自分もあんなシュートを打ちたいです」
本来は、右サイドバックを主戦場としている長谷川選手が一列前の右サイドハーフとして試合にで始めたのは、夏に入ったころから。
「試合を重ねていく中で、彼のやれること、彼が試合の中で描ける絵というものがすごく明確になってきていると思います。同時に、周りも彼をどう生かしていくか、最終ラインに入ってきたとろころの選択肢として彼を選ぼう、という認識があると思います。〜中略〜彼はサイドバックのときからチャンスメイクは非常に得意な選手でした。『そこ、狙うのか』というくらいの穴を見つけられる選手でした。そういった目をしっかりと持っているのであとはそれを得点につなげて、自信をつけてもっと上にいってもらいたいなと思います」と、松橋力蔵監督が話すように、長谷川選手は着実に重要な攻撃のピースになっている。
「僕はドリブラーというよりはアタッカー。逆サイドにボールがあるときはクロスに入っていくなど、最終局面で、ゴールに直結するようなプレーをしたいと思い、常にプレーしています。得点を取るためにはゴールにより近いペナルティーエリアの近くでプレーする方がいいと思うので、そこにいかに入っていくかは本当に考えています。横浜FC戦、何回か自分にチャンスが来ていたのに決めきれなかった。きちんと決めていけるようにならないといけないですよね、ほんと。タイキ(渡邉泰基)の勝ち越しゴールをベンチで見ていて、『このあと、出場があったら、俺だって』って思っていたんですけどね。実際、相手が前がかりになっていてスペースもできていたし、自分のイメージどおりの展開になる場面もあっただけに……。しっかり決められるようになるために、とにかく練習するしかないです。アタッカーなら、点を取らないとダメ。惜しかったじゃ意味ないですからね」
場面によってサイドに張っていることもあるが、僕の印象としてはとにかく直線的にゴールに向かう。ゴール前にいる選手。それが長谷川選手の印象。全体練習後、一番遅くまでグラウンドに残ってシュート練習をしていた長谷川選手が話してくれた中にあった言葉「アタッカー」で、僕のイメージの裏付けができた気がした。
サイドアタッカーではなく、アタッカー。
点をとってなんぼ。
残り試合は6試合。
アタッカーとして覚醒する長谷川選手が楽しみだ。