【キシャメシ】10月2日、「鮭山マス男商店」(新潟市中央区)でパーフェクトな焼き魚膳に出会い、涙する
世は、新米の季節。新潟で暮らしていると、この時期はやはりラーメンやパスタではなく、米をワシワシしたい欲求に駆られる。さて何のおかずでワシワシ?
記者は個人的に、米を最も味わえるおかずは焼き魚だと思っている。異論は受けつける。これが「米を大量に食べる競技」なら味の濃い街中華に行くかもしれない。だが炊き立ての新米とマリアージュを楽しむ、というのなら焼き魚定食に勝るものはないはずだ。
それにしても、街中を流して感じるのだが、気の利いた焼き魚定食を食べられる店、意外にない。うーん、その辺の定食屋だと、申し訳ないが普段家の食卓でお目にかかるアレの域を脱しない。かといって割烹、料亭の類に昼から行くのは、キシャメシのコンセプトから言っていかがなものか。
あ、思い出した「鮭山マス男商店」。全国の一流どころに水産物を卸している(株)新堀(本社・燕市)のプロデュース。使っている魚のレベルが違う、とすこぶる評判。お得なランチもやっている。
さっそくお店のある新潟市中央区上近江へ。落ち着いたおしゃれな雰囲気の店内は、ちょっとした会食やビジネスユースにも向く。メニューを見ると、店名通りに主役は鮭、キングサーモンという様子。ここは郷に入れば郷に・・・
「本日の日替わりランチはどんなのですか?」(記者)「銀だらでございます」(スタッフ)。「サザエでございます!」と同じトーンで「銀だらでございます!」と言われたので少しクスっとし、反射的に「では日替わり(税抜880円)で」と。実際、記者は銀だらに目がない。「鮭、食べたほうが良かったかな」と思いつつ、グランドメニューを見ると「銀だら膳」は1,680円(税抜き)。日替わりランチ、かなりのお得感。
ややあって着膳。はい、完璧な美しさの焼き魚定食。銀だらの切り身も予想したより大ぶり。小鉢には塩昆布とゴマ油で食べる冷ややっこ、ぬか漬けきゅうり、お味噌汁、そしてつやつやの炊き立てご飯。目の前に広がる風景が、まさにパーフェクト。
銀だらの味噌漬け焼きに箸を付ける。味付けは実に上品、濃過ぎないので素材の良さが際立っている。この脂ノリ、じゅんじゅわぁー、だ。もう使っている魚のレベルが圧倒的。すぐに炊き立てご飯を掻き込む→幸せホルモンが大量に分泌。
いや、美味いわ。こういう味覚があるんだもの、日本人に生まれてよかった。ご飯、大盛にしとけば良かったかな(ちなみに大盛無料)。
いや、満足した。でもせっかくだから、次はやっぱり、鮭いっときたいかな。
(編集部 I)
【鮭山マス男商店 桜木店】
新潟市中央区上近江2-2-21
営業時間 11時~21時(ランチタイムは11時~15時) 不定休
<グーグルマップより>
【キシャメシ】は、にいがた経済新聞編集部のメンバーが、日々の取材活動の合間にいただく昼ご飯を日替わりで、真正面から他意を入れず、何モノにもとらわれず、お仕着せのグルメリポートに背を向け綴った、キシャの日常モノローグ。さて明日の担当キシャはどこで何を食べるのか、お楽しみに。
【前回のキシャメシ】
9月29日 卵&きのこそばで一足先にお月見 今泉(新潟県三条市)