【高校生がNY実習】新潟県立海洋高校(新潟県糸魚川市)食品科学コース2年の大矢海斗さん(17歳)がインターンシップで参加
新潟県糸魚川市の新潟県立海洋高校食品科学コース2年の大矢海斗さん(17歳)がこのほど、アメリカ・ニューヨークで開かれた食に関する展示会にインターンシップの一環で参加した。
参加した展示会は、日本食レストランのシェフやバイヤーなどを対象にした商社ニューヨーク共同貿易が主催する展示会で、海洋高校生徒が開発した魚醤「最後の一滴」をアメリカ市場で販路拡大することが目的。展示会には日本酒や味噌、醤油、外食向け食品などの製造事業者が参加して9月16日に行われたが、高校生が参加したのは唯一だったという。来場者は約2,000人だった。
展示会の参加は文部科学省委託「マイスター・ハイスクール事業」における企業連携学習の一環。大矢さんは食品科学コースに在籍し、基礎的な英語力もあるほか、魚醤の製造販売実習に意欲的に参加していることから選出された。海洋高校と連携する株式会社能水商店代表取締役で、海洋高校マイスター・ハイスクールCEOの松本将史氏もニューヨークに同行した。
大矢さんは、新潟県糸魚川市の道の駅マリンドリーム能生にある「新潟海洋高校アンテナショップ能水商店」の人気メニューとなっている「あんこうバーガー」を開発したメンバーでもある。
「英語の先生に販売のフレーズ集を作ってもらい暗記した。当日すごく緊張して喋れなかったが、英語版のチラシを見せながら、高校生が開発したということを解ってもらえた。臭みがなくうまみがあることもアピールした。舐めてもらったり、オリーブオイルと合わせたドレッシングをパンにつけて試食もらったりした。隣のブースで展示されていたデンマークのサーモンにつけて食べてもらうと『アメージング』という声がたくさん聞けた。」と話した。
松本代表は、「味は世界共通。試食してもらえば反応があるので、大矢君も多くの言葉が要らなかったよう。アジアではポピュラーな魚醤だが、これらとは異なる高品質の『サーモンソイソース』として認識してもらえた」と話していた。
なお、「最後の一滴」「甘えび醤油」はこれまでアメリカでは年間300本の販売量があったが、今後の目標は年間1,000本の出荷を目指しているという。
(文・梅川康輝)