【通常開催】3年ぶりの通常開催!正徳館高等学校でスクールフェスティバル(再掲載)
掲載日 2023年11月1日
最終更新 2023年11月5日
直近の人気記事を日曜日に再掲載いたします。(編集部)
秋も深まり、新潟県内各地の学校では、学祭・文化祭シーズンである。新潟県長岡市にある正徳館高校では10月28日、「破顔大笑」~笑顔で満ちた祭りを作ろう~をテーマに、正徳館フェスティバルが行われた。同校の文化祭は、生徒や教職員のみならず、キッチンカーや野菜、雑貨販売等、地元の人たちも出店していることが特徴の一つで、学校と地域が一体になって、イベントを盛り上げる。
昨年は、ウィルス禍のため、学外からの、一般客の入場が制限されたが、今年は一般客の入場も例年通り行われ、昨年以上の盛り上がりを見せた。
同校体育館のステージでは、発表やイントロクイズ、ビンゴ大会などが行われ、多くの人が参加した。ビンゴ大会の景品を準備する係になっていた松浦聡健(そうけん)さん(17歳)は、高校2年生。長岡市内から同校に通っている。昨年も1年生として参加していたが、一般客の入場制限がされていた分、盛り上がりに欠けたという。「昨年より盛り上がっている。今年は一般客の入場制限もなくなり、多くのお客さんで賑わい、楽しい」と語る。将来は人に役に立つ仕事をしたいと語る松浦さんは、YouTuberなどにも挑戦したいという。
体育館の後方では、地元の人による出店ブースが、イベントを盛り上げていた。毎週、水曜日・土曜日の週2回、地元与板の道の駅で、野菜などを販売しているという吉原とし子さん(70代)によると、売れ行きは好調。午前中に安いものは全て売り切れてしまったという。
同校茶道部も毎年茶会を開いている。今年も例年通り、茶会が行われ、茶道部の部員たちが日頃の練習の成果を披露していた。部長の佐藤杏珠(あんじゅ)さん(18)も、母親にお茶を振舞っていた。出雲崎から同校に通っているという佐藤さんは、現在三年生である。就職も無事決まり、来年春には地元を離れて、念願の一人暮らしを始めるという。「日本人として”道”がつくものを何か習わせたかった」と語る佐藤さんの母親のもとで、佐藤さんは小学生の頃から茶道を習っていたという。進学する高校を選ぶにあたって、茶道部のある同校を選んだ。毎年、佐藤さんの振舞うお茶を飲んでいる母によると、「去年はどぎまぎした動きだったけど、今年はすんなりできていて、とても良かった。成長を感じる」と、嬉しそうに話す。昨年は、学校関係者のみへの振るまいだったので、「(入場制限がなくなった今年は)ようやくお客様にお茶が出せる」と喜ぶ。一方で、同校ではウィルス禍前は、与板にある楽山苑などでも茶席を設けていた。ところが、ウィルス禍が発生した年から、それもなくなり、とうとう佐藤さんが在籍している間に楽山苑で茶会ができなかったと、残念そうに語った。
学校関係者によると、昨年はウィルス禍のため、やむを得ず一般客に対しての入場制限を行ったが、今年は3年ぶりの通常開催。人の出も昨年より好調だという。
長岡市内から参加した60代の一般女性も、「いろいろなコーナーがあって楽しそう」と満足そうにコメントをしていた。
盛り上がりを取り戻した楽しい文化祭となった。
(記事・撮影 湯本泰隆)